【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 (『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.22
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本棚登録 : 1944
感想 : 200
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299024367

作品紹介・あらすじ

第20回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作は、現役弁理士が描く企業ミステリーです! 特許権をタテに企業から巨額の賠償金をせしめていた凄腕の女性弁理士・大鳳未来が、「特許侵害を警告された企業を守る」ことを専門とする特許法律事務所を立ち上げた。今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告され活動停止を迫られる人気VTuber・天ノ川トリィ。未来はさまざまな企業の思惑が絡んでいることに気付き、そして、いちかばちかの秘策に……!

感想・レビュー・書評

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  • 特許を扱う弁理士の話。2作目から読んでしまったがこれがシリーズ1作目。

    どう考えても負けそうな状態から逆転していく爽快感がとてもいい。面白くてどんどん読んでしまう。
    また次も読みたくなる物語です。

  • リーガルサスペンス。
    しかし、主人公は弁護士ではない。
    弁理士だ。

    弁理士ってあまり聞き覚えのない職業名だけど、特許権、実用新案権、意匠権、商標権などの知的財産権の専門家。
    知的財産に関して相談助言を行うほか、知的財産権の侵害に関する訴訟に、補佐人として、又は一定要件のもとで弁護士と共同で訴訟代理人として参加もする。

    ー スゴ腕弁理士の大鳳未来は、特許権侵害を訴えられ活動休止を余儀なくされた人気VTuber(バーチャルYouTuber)天ノ川トリィを救うことができるのか?

    スピード感があって、今日的な題材でメチャクチャ引き込まれた。絶対的不利な状況を強引にひっくり返していく大鳳未来、カッコいいです。ホレました。
    ぜひシリーズ化してほしい!

    第20回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。

    ところで、今日でブクログ歴1000日目。
    この本で427冊目の感想とのこと。
    よく続けているなー、と

    • たけさん
      そういえば、「ブラックボックス」もニッチなお仕事小説ですね。
      そういえば、「ブラックボックス」もニッチなお仕事小説ですね。
      2022/02/17
    • naonaonao16gさん
      こんにちは~

      「雲を紡ぐ」ってお仕事小説だったんですね!

      確かに「ブラックボックス」そうですね!
      やはり最近の芥川賞は少し変化してきてま...
      こんにちは~

      「雲を紡ぐ」ってお仕事小説だったんですね!

      確かに「ブラックボックス」そうですね!
      やはり最近の芥川賞は少し変化してきてますねー!
      2022/02/19
    • たけさん
      「ブラックボックス」は、お仕事小説的要素もある文芸作品といった方がいいのかもしれないですけどね。おもしろかった!
      「ブラックボックス」は、お仕事小説的要素もある文芸作品といった方がいいのかもしれないですけどね。おもしろかった!
      2022/02/19
  • 弁理士という一般には馴染みの無い職業と、特許権というわかりづらい法律のミステリ。内容も法律が難しいのだが、後書きにもあった選考委員の先生方も理解できていないそうなので一安心。
    やはり次々と展開するスピード感とvtuberという新しい話題が盛り込まれた内容でグイグイと読まされる。主人公の弁理士の大鳳未来とvtuberの天ノ川トリィのキャラもイキイキとしていて華を添えている。

  • このミス大賞。
    珍しく弁理士が主人公の特許にまつわる話。

    友人が特許事務所で働いていて、よく話を聞いていたので(こんなに飛び回ったり、好戦的な様子はなかったですが)、なんとなく用語は聞いたことあるようなものもありました。

    VTuber天ノ川トリィの撮影技術に関して特許侵害を警告され、問題解決に臨んでいく中で、企業の思惑が色々絡んでいき、最後は見事にまとめていました。

  • 個人的な趣味だと思いますが、残念ながら面白いとは感じませんでした。
    現在の時代にあったテンポ感で読みやすくはあったのですが。
    主人公の活躍よりも周りにいる優秀な人が全部助けてくれているようで。
    ワクワクするような展開が欲しかった、です。

  • エンターテイメントサスペンスミステリーですね。
    読み始めは専門用語がやたら出てきて困りましたが、用語に慣れ始めると物語のスピードが上がり活字を追いかけるように読了してしまいました。
    「弁理士」と言う聞き慣れない職業に戸惑いましたが、国家資格ですね。勉強不足でした。この作品はかなりの情報を網羅していてその点も楽しめました。
    キャラクターがかなり強烈で気の強い女性で成り立っています。「元彼の遺言書」の主人公は弁理士の気の強い女性でしたが、本作品の主人公はもっと気の強い女性みたいでしたが、さばさばしていてスッキリとした性格なのが小気味良かったです。
    次回作がとても楽しみですね。

  • 特許侵害の因縁をつけて企業等から金をふんだくっていた元凄腕パテント・トロールの弁理士大鳳未来。その腕を活かして企業を守る側として独立した未来が、依頼されたVTuberの撮影機器に対する特許侵害の警告書から始まる問題を解決していく。正攻法もそれ以外も使えるものはどんどん使って全く折れずに解決への一本道を爆走していく展開が清々しい。VTuberの舞台裏とか弁理士という普段馴染みのない職業の仕事の流れとか色々興味深かった。冒頭のTVの特許問題の解決方法、駄目だろう!なんだけど未来とパートナーの弁護士、姚のいい性格振りが見せつけられて楽しい。このミス大賞だしミステリカテゴリにしたけど若干カテゴリ違いかも。次回作もう出ているので楽しみ。

  • 今年度の「このミス」大賞受賞作。あの中山七里も受賞してる賞なのでちょっと期待したのだが…。

    元々パテントトロールだったという敏腕弁理士、「特許やぶり」の大鳳未来が、特許権侵害の警告を受けたVTuberの危機を救うお話。決め台詞は「あなたの才能は私が必ず守ります」。ちなみに、著者は現役の企業内弁理士。

    対象となる特許技術は、レーザー・スキャナと5G技術を使って人の動きをトラッキングするシステム(モーションキャプチャーのようなものかな?)。何で5G使うのかな、LANでいいじゃん。まいっか。

    重要機材をフリマで購入するか、とか、機密事項に関する打ち合わせをスタバで行っちゃうの、とか、ハナムラは何故自分で販売できるようにしておかなかったの、とか、普通ライセンス契約に不争条項つけるじゃん、とか読んでいて疑問符がたくさんついた。

    登場人物それぞれのキャラがあまり描き込まれてなくて、顔が見えてこない点にも物足りなさを感じた。

  • <訪問>「特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来」を書いた 南原詠(なんばら・えい)さん:北海道新聞 どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/648132?rct=s_books

    南原 詠さん『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』 | 小説丸
    https://shosetsu-maru.com/interviews/authors/quilala_pickup/161

    特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来|南原 詠|宝島社
    https://tkj.jp/campaign/tokkyo/

    特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来│宝島社の公式WEBサイト 宝島チャンネル
    https://tkj.jp/book/?cd=TD024367&path=&s1=

  • 私は、今から約13年前に知的財産管理技能士検定3級に合格したが、全くそれを人生に活かしたことのない主婦である。

    合格後しばらくは知財関連の新聞記事を気にかけていたが、知財の世界の変化するスピードはとても速かった。

    私が資格を取得した時には知財の対象ではなかった「ホログラム」が、ほどなく対象になり、へーっと思ったりしたものだ。

    だからその後、こんなにもスマホだの各種SNSだのが当たり前な世の中になってきて、知財管理の世界はさぞかし、とんでもなく大変なことになってきているのだろう。
    (本書は特許についてだが、商標や著作権などでも大変なんじゃないかと思う)

    さて本書だが、私はVtuberのことは全くわからない。
    知財についてはブクログ本棚に最初から「知的財産」カテゴリを作っている程度の人間である。
    (追記 2024年3月 カテゴリ・タグ見直し)
    勉強してから13年も経っていて何も覚えていないし、実務に就いたこともないし、所詮3級だし、目まぐるしく世界は変化しているので知財について素人だとは思う。
    しかしそれでもやはり全く知識ゼロというほどではないので、本書の内容を理解できたのだと思う。
    そもそも「弁理士」という職業もどれだけの人が知っているのだろうか?
    もし自分に全く知識が無かったら、本書は難しかっただろう。

    「このミス」の3人の選定者の選評が巻末に載っていたのだが、やはり特許のことが難しいと評していた。

    そこで、このミス大賞受賞後、出版するまでの間にきっと加筆修正の工夫をされたのだろう。
    途中で読者の代わりに、登場人物に「そもそも、特許とは正確には何ですか?」「具体的には、特許で何ができるのですか?」とのセリフを言わせているのだが、Vtuber事業がメインとなったITサービスの会社の社長であるという設定の棚町にそのセリフを言わせているのがちょっとなぁ。
    最先端でクリエイティブな仕事をしている人が、そんな初歩的なことも知らないわけがない。
    まぁ、棚町社長の仕事としては、どちらかと言えば商標や著作権はからんでも特許はからまないのかもしれないけれども…。

    本書はなんとか内容が理解できたから読了できたけれども、シリーズ化を狙っていそうな題名から今後も特許に特定していくのだとしたら、もうついていけそうにない。

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