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- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784305708571
作品紹介・あらすじ
表現に隠された謎に迫る著者渾身の一冊!
きわめて特異な、屈折した表現に満ちた『土左日記』。筆記テキストを徹底的に理解しようとする文献学的アプローチによって、その表現を読み解き、貫之がなぜそのような表現を使ったのか─使わざるをえなかったのかを解明する。
感想・レビュー・書評
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「をとこもすなる日記といふものを をむなもしてみんとてするなり」
有名な冒頭の出だしだが、「金持ちも食べるキャビアというものを、貧乏人の私も食べてみよう」って言ったら違和感ないかい?と著者は迫る。
(普通は女が書くんだけど)男「も」書くという日記を女の私「も」、って・・・
紀貫之ほどの名文家が明らかな文法の誤りを犯すはずがない。であれば、そこには何かしら秘められた意図があったはずだと著者は「てにをは」を含め、丁寧に読み解いていく。
以後展開されていく著者の深読みが全て的を射ているかどうかは文法オンチのぼくには断定できないけれど、とにもかくにも最後までスリリングに読めた。
「土佐日記」ではなく正しくは「土左日記」らしい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何度も繰り返し読む。この本も、きっとそうなる。
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