地球のためのデザイン: 建築とデザインにおける生態学と倫理学

  • 鹿島出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784306093546

作品紹介・あらすじ

マスプロダクションのなかで、人目をひく「刺激的」なだけのデザインがまかりとおり、経済合理性と生産の論理優先で、不必要なだけでなく有害な製品が地球を汚しつづけている。著者パパネックは、このようなデザインの現状にまっ向から異議を唱え、われわれが真に必要としているものを探り、豊かな思考に支えられた数多くのデザインを生み出し、問題提起をしてきた。つねに、それを使う人間と、それが作られる状況、そして使われる環境を考える、著者独自の「生態学的デザイン」をさらに発展させた本書は、現在の地球環境がおかれた危機的状況に対する警鐘と提言に満ちている。

感想・レビュー・書評

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  • 分解可能性、単一素材を考慮したプロダクト。消費者側の倫理(リース、リユース、DIY)。そういったサスティナビリティのアイデアは既ずっと以前から提案されていたわけだ。

    そもそも、ライフスタイルのなかで物事を秩序立てて、自然と共存していこうという思考は古くから自然に人間の中に存在していた。今では特別な技能者だけのものになってしまったデザインという営為は、本来は職業デザイナーだけのものではない。日々のライフスタイルと選択のための思考、自分のゾーンに出入りするもの、秩序立ててコントロールしようとする、それすべてがデザインと呼べるだろう。どういう信念でもってそれらを組み立てるか、それが問題。政治(思想/信条や、経済すらデザインの対象だ。

    世界のために、なにができるか。デザインは、装いのテクニックではなく、未来を拓く哲学で在るべき。

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著者プロフィール

ヴィクター・パパネック
1923~98年。ウィーン生まれ。少年時代(10代)にアメリカに移る。フランク・ロイド・ライトの弟子。ロードアイランド・デザイン学校、インディアナ州パーデュー大学教授を経てカリフォルニア・インスティテュート・オヴ・ジ・アーツのデザイン学校長。その間ユネスコの専門委員として、とくにインドネシア、アフリカなど、発展途上国の生活向上のためにデザインの面で協力。また身障者のためのデザインに意欲的に取り組む。

「2024年 『新版 生きのびるためのデザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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