- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309027937
感想・レビュー・書評
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ー怠け者たちはポルシェを買えずポルシェの良さが理解できないから嫌いだ。
太郎のポルシェ愛を感じる言葉。力強くて好き。
僕はポルシェに魅力を感じないのでポルシェポルシェうるさいのは苦笑いだけど、ストーリーにはぐいぐい引き込まれた。
蛇足だけど、帯にかいてあるホリエモンの推薦文、全く的外れな気がするのは僕だけだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若くしてポルシェに乗って
大金を稼いでいる社長。
自分が見てほしい一面と
人が見ている部分には違いがある。
自分の良い面も悪い面も、しっかり見えている人でいたい。 -
『ポルシェ太郎』ってタイトルがまずおもしろい。
羽田圭介は『黒冷水』で知った。
もう内容を覚えていないのだが、ホラー…みたいな印象を持ったように思う。
芥川賞の受賞後はテレビでよく見るようになり、こんな面白いキャラクターの人なのかと。
そう思ってしまうともうどれを読んでもふざけているのか、真面目なのか、皮肉なのか…
どう捉えていいかわからないまま読むことになる。
この作品も、なんだか読み進めてしまうのだけど、どういう感想を持てばいいのかわからないような感じ。
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35歳、イベント会社を経営する太郎。年収と同じくらいするポルシェを購入し、ポルシェに恋人にと日々を楽しんでいた。しかし、ヤクザめいた人と仕事を組むことになり、雲行きは怪しくなる。太郎の欲望の果てにあるのは…。
太郎の人柄はどうにも好きなれずイラっとするような人であったけれど、それはうまく描けている証拠か。金銭感覚や、欲望を突き詰めた結果がいやらしくもあり現代を物語っているのか。『成功者K』と同じ印象かな。本人が「必要ではないと思えてくる」と感じたところ、成長したところが救われたか。 -
私も主人公と同じ35歳。「自分はこんなもんじゃない」という焦りや評価されたいという気持ちが出てくるお年頃だ。
外車の名前もピンと来ていなかった太郎だがポルシェに興味を持ち、街を走る高級外車乗りの寂しいおじさん姿に哀しみを抱きながらも、所有することの魔法に取り憑かれたていく。
ポルシェ911乗りであることを誇らしく思い、若い女たちのスマホ画面のヒビに嫌悪するする感覚が面白かった。自分を肯定するように思考が変わっていく感じ。 -
けっこう面白かった。
時々いる痛い人の心境はこんな感じなんだなと勉強になった。
謙虚にいきるのが一番だと思いました。 -
車にあまり興味がなく(単なる生活の足としてしか思っていないので)そこまでポルシェにこだわる心情がわからず、
あまり入り込めなかったのですけど、終わり方はまた含みを持たせて、なかなか。
なんとなく、主人公の生き方考え方がバブル?っぽいなぁと思いながら、読んでいました。 -
ホリエモンの書いた小説かと思った。1500万のポルシェを買ったことで、自分が何か別人のようになったとでも錯覚したのか。金で女を買うように女優の女を恋人にし、まわりの貧乏人を馬鹿にし、ヤクザっぽい奴らの手先にまでなる。これを上昇気流というのなら、俺はいらんと思う。こんな虚業というか、虚構のような人生は辛いだけでおもしろくない。結局、ポルシェは売り、恋人は去り、ヤクザたちから殺されかける。何なのかな。
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「羽田圭介クルマを買う」と続けて読んだので、冒頭羽田さん自身のエッセイの続きみたいに思えて面白かった。
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2021.17
はじめての羽田圭介著。
承認欲求の強い主人公、ポルシェを手にしたことによる喜び、悲劇、葛藤を通しての心情を楽しめた。