月ノ石 (Modern&Classic)

  • 河出書房新社
3.14
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本棚登録 : 74
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309204031

作品紹介・あらすじ

月と山羊と死者たちが、あなたの恋の邪魔をする。怪異と神秘が田園を包む妖しく美しい異色の名作。イタリア文学の奇才ランドルフィの代表作。

感想・レビュー・書評

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  • 完全なジャケ買いの本です。レメディオス・バロが大好きなので…大学生(と思われる)主人公が、長期休暇か何かで田舎の親戚を訪ねたときに、山羊の足をした美女に出会い、彼女と付き合ううちに不思議な世界に足を踏み入れる(でも戻ってくる)話です。
    ファンタジーとは違う、幻想的な、ゴシックホラーのような(クライマックスの死者の決闘の場面とか)内容で、深遠すぎて私には良く分からなかったです…裏見返しに著者の簡単な紹介があって、「謎に包まれたエキセントリックな人物」とあり、ヘドバンくらい大きく首を縦に振り、うんうん、そんな感じ!と思いました。

  • 一箱古本市

  • 学生さんが帰省した際にある女性と知り合う。何か普通の人間と違うっぽい。何か足の先っぽ、山羊っぽいよね。その生き物に惹かれ、引き込まれて行く。神話とかで自分と違う存在にひきこまれる話はよく目にするが、悲哀、ロマンチック、そういう雰囲気とは違うねえ。濃厚に生々しい。そこはイタリアっぽい。他の方が訳がよくないと書いてらしたが、このガサガサした感じは作者の持ち味の気がする。何だか「カフカの父親」より作者の鼻息が荒く感じられた。冒頭の主人公が帰省して、家族でわちゃわちゃする感じ、ああいうのが自分は好き。

  • 大学生で詩人のジョヴァンカルロが山羊の足を持つ娘グルーに連れて行かれた不可思議な夜の物語。

    山羊と足を交換したグルー、山賊の幽霊たち、冷たい三人の「母たち」…魔宴に迷い込んだ一般人って多分こんな感じなんだろうなぁ、と思って読みました。

    地名を挙げられてもさっぱり分からなかったのが困り物でした…。

  • 伊人・ランドルフィの作品。原文の詩的・古典的・幻想的なニュアンスは、日本語に姿を変えると一層奇妙に立ち現れる…。想像力が振り切られた。Beyond description。私はもっと牧歌的な本の方が好き。

  • 休暇に郷里の村を訪れた大学生で詩人でもあるジョヴァンカルロは、山羊の足をした美しい娘に出会い、彼女を通して自然の神秘に触れていく。イタリア文学の孤高の奇才といわれるランドルフィの詩情に満ちた代表作。

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著者プロフィール

1908-1979年。イタリア中部の町ピーコの名家に生まれる。フィレンツェ大学でロシア文学を学び、奇想や言語実験、超現実的手法を駆使した作品で高い評価を得る。短篇集『無限大体系対話』『ゴキブリの海』『剣』『幽霊』『不可能な物語』『ア・カーゾ』(ストレーガ賞受賞)、長篇『月ノ石』『秋の物語』等の他、詩集やゴーゴリ、ドストエフスキーなどの翻訳もある。

「2018年 『カフカの父親』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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