アヒル命名会議

  • 河出書房新社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309208145

感想・レビュー・書評

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  • イ・ランが語る、アーティストの「仕事」と断る「仕事」 - TOKION
    https://tokion.jp/2021/02/28/lang-lee-takes-or-turns-down/

    様々な肩書きで自由自在に表現する言葉の実験に溢れた韓国小説 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
    https://www.bookbang.jp/review/article/660681

    【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】
    社会の規範に鋭く斬り込む、韓国アーティスト初の小説集『アヒル命名会議』。
    https://www.pen-online.jp/news/culture/0215_book_ahiru/1

    「目盛りをゼロに戻せる人」ーーイ・ラン『アヒル命名会議』訳者あとがき|Web河出
    https://web.kawade.co.jp/bungei/3924/

    アヒル命名会議 :イ・ラン,斎藤 真理子|河出書房新社
    https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208145/

  • 何なのだこの本は。フィクションなんだけど、どこかで私たちが思ってる「あれ?これっておかしいのでは?何かちょっと違う?」みたいなことを、不思議で可愛くユーモラスに書かれている。
    私が感じている違和感を、数々の登場人物が一緒に持ってくれる。そしてその違和感は、決しておかしいことじゃなくて、それを限りなく自分の世界へと落とし込んでくれる。

  • スタイリッシュな書き口で、都会と郊外、さらっとした感じと閉塞感、自己主張のもどかしさ、社会のままならなさ、リアリティと寓話性等、様々な味わいの短編集。(クセの強いハーブティーの詰合せって感じ)

  • ここ最近読んだ短編集のなかでは、いちばん面白かった!

  • 短編小説集には外れもあるけど、おもしろかった!
    珍しいサイズで珍しい横書きで進む、新世代価値観の物語。

  • はじめ、わ、横書き! とおどろいて、それから後書きにお母さんが寄稿していることでまたびっくり。
    よみすすめていくと、けっこう母親との相克を題材にした作品がちょこちょこあるので(キョンヒ台風とか)それはきっとテーマのひとつなんだろうなと思い、そうなるとあとがきがまた、いっそう重く感じられたり(^_^;;

    じつは、毎日、お風呂に入りながら一編ずつ読んでいたのだが、どこからでも読めるし、それぞれの作品の感触がちがって、全体としてとてもよかった。
    表題作の「アヒル命名会議」は、大丈夫なの?と思うくらい神がひどい(笑) 神がこしらえたアヒル様生物を命名することになって、サタンがduckはいかがでしょう? というと、ラファエルら太鼓持ち一同からいっせいに総スカンをくらい、神からは「なにさまのつもりなんだ?」と言われる始末。で、ラファエルがdamnはいかがでしょう?と提案すると、おっ、いいねと決まってしまう。よりにもよって(笑) なんちゅー話だw

    「手違いゾンビ」「韓国人の韓国の話」「おまえのすべての動きを認知せよ」(新手の詐欺?)「キョンヒ台風」あたりがおもしろかった。

    そうそう、あとがきに母親が寄稿しているのがすごくめずらしいなとびっくりしたのと、「キョンヒ台風」など、強い母親に苦しめられる話がいくつかはいっていたので「んん??」と思っていたのだが、『マザリング 現代の母なる場所』(中村 佑子)にあるイ・ランのインタビューをちらっと読んだら、父がDVの人で母は暴力をふるわれていた人だったんだ。だから母に自分の物語を取りもどしてほしかったんだね……。

  • 手違いゾンビが面白かったです。自分の力ではなく、誰かのSNSでエキストラが注目され、その人はもうエキストラには戻れない。それでいいはずでは?と思うものの、一気に注目されると、自分の過去まで他人の共感を得るよう脚色され、一生別人を演じ続けなければいけない。辛いことです。

  • 横書きの意図は?意図があるはずだよね? 

    下ネタ多めだなあと若干引きながら読んでいたが、『セックスとコメディ』での、コツコツと積み上げた赤裸々からの爆発、には笑ってしまいました。

  • 装丁に惹かれて読んでみたんだけど、とても良かった。「混乱」の描き方が哲学的ですらある。

  • 地続きの韓国、を感じる短編集。
    韓国文学って久々に読んだけど、横書きだったな…。

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著者プロフィール

ソウル生まれのアーティスト。イ・ランは本名。アルバムに『ヨンヨンスン』『神様ごっこ』『オオカミが現れた』。『悲しくてかっこいい人』(2018、リトルモア)、『アヒル命名会議』(2020、河出書房新社)、『何卒よろしくお願いいたします』(2022、タバブックス)ほか、多くのエッセイ、小説、書簡集が日本語訳されている。音楽、文学、イラスト、映像などマルチに活躍している。元野良猫のジュンイチと暮らしている。

「2023年 『カッコの多い手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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