タブーに挑む民俗学: 中山太郎土俗学エッセイ集成

著者 :
制作 : 礫川 全次 
  • 河出書房新社
3.67
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本棚登録 : 27
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309224626

作品紹介・あらすじ

差別・人柱・憑き物・葬礼-柳田國男の「不肖の弟子」中山太郎は、その奔放な想像力と史癖を駆使して、人柱、葬礼、差別研究など、ことごとく国家あるいは社会のタブーに触れるテーマを追求することになった。忘れられた民俗学者の今日性に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 自分が民俗学に興味を持つ切欠となったこと、その理解を深めるための手がかりが多く載っており、かなり満足度の高い一冊。

    水葬は常態として行われていた。生きたまま流すこともある。補陀落渡海。(零の世界観)

    沖縄では骨と肉を解体する。そして食す。残酷なように見えるが、死者を尊敬する行為。(奇譚蒐集録の元ネタと思われる)

    嫁盗み。かつてはそのようなやり方で婚姻を認めた地域があった。逃げた娘を匿い結婚を認めない両親を殺して放火した大正9年の事件。(八つ墓村を彷彿とさせる)

    殉死。古代は妾、妻、馬などを埋葬した。神社の絵馬は殉死させていた馬が起源。

    変死体は橋のたもとや辻に埋める。人が多く往来し踏み固めることで怨んで土から出てくるのを防ぐため。橋や辻での怪談が多いのはこういった慣習が起源だった。

  • 民俗学好きなら色んなところで目にしたことのある性・死・神・差別に関わる内容。正直この本より詳細かつ分かりやすく書いている民俗学関係の書籍はたくさんあるので他をおすすめ。何故か異様に目が滑る読みづらさ。

  • 民俗学には人の道徳に反するような風習研究が多くあり、また残されています。
    人柱、生贄、神隠し、異人殺し、性器信仰etc……。
    中山先生は柳田翁の不肖の弟子です。しかし不肖の弟子というのは面白い読み物をたくさん残すのが常ですな。
    とても面白いです。こういう分野が好きな人にとっては垂涎もの。

  • ただいま読書中・・・

    よ、読みにくい。興味深いが。

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