傷の哲学、レヴィナス

著者 :
  • 河出書房新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309231389

感想・レビュー・書評

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  • レヴィナスという哲学者自体を浅学ながら知らないが、著者の本を読み継いでいる中で出会った。一言で言うと難解であり、十分な理解もできなかったが、本書の初版が「壊れものとしての人間」との副題が、今回は「傷の哲学」に変わったのは、著者の体験や、傷(トラウマ)に注目をする現代の状況を反映しているのだろうか。レヴィナス自身が。ショアー(ホロコースト)の体験世代であり、晩発性PTSDのように、トラウマ体験が思考過程に影響を与え、変化してきたことからか。他者性の理解より世界を見ていくことでケアの価値を再定義するもので、現在、注目を浴びているケア倫理との共通性を感じた。

  • 【現代思想の現在】レヴィナス 壊れものとしての人間 (河出ブックス) 2012 の増補新板。
    https://calil.jp/book/4309624480
    かなり応用が含まれる。

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著者プロフィール

1970年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程満期退学。基礎精神病理学・精神分析学博士(パリ第7大学)。現在は、大阪大学人間科学研究科教授。専門は現象学、精神医学。著書に『治癒の現象学』(講談社メチエ)『レヴィナス』(河出ブックス)『摘便とお花見-看護の語りの現象学』『在宅無限大』(医学書院)『仙人と妄想デートする 看護の現象学と自由の哲学』(人文書院)などがある。

「2023年 『客観性の落とし穴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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