あなたがあなたであることの科学 ; 人の個性とはなんだろうか
- 河出書房新社 (2021年11月26日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309254364
感想・レビュー・書評
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かもしれない どちらとも言えない こんなんばっか
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身長や運動能力や知能とかは非常に多くの遺伝子が関与する多因子遺伝で、よく分かっていない
その他にも遺伝については分かっていないことがとても多い(+遺伝だけでなく身体の発達の際のランダムさも個性の因子になる)というのがわかった
全体に素人にも比較的やさしい平易な説明、引用された研究については趣旨に加えて適宜問題点も指摘されていてありがたい
「遺伝はある特性の潜在的な能力(例:成長可能な身長)を用意するが、その潜在能力がすべて発揮されるかは環境条件(例:栄養状態、病気になった場合の治療)しだい」というのはなるほどと思った
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自分という個性がどこから派生しているのか?
脳科学、心理学、社会心理学、進化学、医学、その最新の知見や様々な角度の実験からヒトの個性の成り立ちを検証していく。
単純に考えても遺伝とか環境とか色々割り切って考えられているが、こんなに多くの要素があって”自分という個性”が成り立っているかと思うと、この自分と言う存在が唯一無二の存在と思えてくる。 -
図書館の心理学の棚にあったけど分類全く合ってない笑
パーソナリティを遺伝学的に、生物学的に、説明できるか否かを研究結果に基づいて丁寧にわかりやすく説明してくれてる。
とんでもない量の広範囲な論文を読んで考察してこんなわかりやすい文章にまとめられるって、頭がいい人って羨ましい。 -
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50266002
ある人はなぜ他の人と違うのか。記憶、性的指向、食べ物の好き嫌い、睡眠時間、人種……興味深いエピソードと多様な実験シーンをふんだんに盛り込みながら、「個性」という謎に迫る。(生命融合科学分野 大塚正人先生推薦) -
遺伝的な要因がもたらすいろんな差についての話。有名なやつから最近の知見まで網羅してあって基本書として利用できるだろう。
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遺伝がすごいものだって事と、遺伝が全てじゃないってことはよく分かったけど...って感じ。
タイトルに対する答えは示されて無い気がする。
あと個人的に「the日本語訳」って感じがして読む時に引っ掛かった -
今の自分をつくっているのは遺伝なのか、環境なのか。答えはわからない。でも今の自分に責任を持てるのは誰でもない自分自身だけです。
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プロローグ
第1章 個性と遺伝の関係を考えてみる
双子研究でここまで分かつた
大半の特性は「耳あか」と「アクセント」の間にある
第2章 個性を生むメカニズムを知る
生誕地と生まれ月が体質を決める?
分子レベルで見えてきた
ひとりひとりのランダムな発達
トラウマは世代を超えて遺伝するか
第3章 潜在記憶が個人を作る
不正確な記憶が役に立つ
健忘患者が覚えていること
記憶はどのよぅに保存されるのか
第4章 女のアイデンティティ、男のアイデンティティ
揺れ動く女子選手の生物学的条件
オスに強く働く性淘汰
男女差を性淘汰で説明できるか
男脳.女脳は存在するか
生物学的な性別とジェンダー
第5章 誰を好きになるかということ
性的指向は何で決まるか
胎児期-新生児期の環境はどう影響するか
見つからないヒト・フェロモン
自分と違う相手を選ぶ
第6章 味の好み、匂いの好み
味覚の違いはどこから生じるか
嗅覚の生物学
匂いは学習される
風味は文化に左右される
第7章 睡眠と夢と体内時計
睡眠時間のタイプ
体内時計の遺伝子変異
レム睡眠―脳は覚醒、身体は麻痺
異常な眠気に襲われる病、ナルコレプシー
夢=現実経験+想像力
第8章 人種と個人差について考えてみる
人種差別とエセ科学
IQは遺伝するのか
エピローグ