- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309417547
感想・レビュー・書評
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数年前、母が読んだと言っていた本。
あのとき母は、良かった、と言うだけで
読んでみて、と薦めはしなかった。
自分で手にとるのを、待つでもなく待っていてくれた。
(きっとそんなことばかりなんだと思う。
ほれ、と背中を見せるでもなく見せてくれて、
待つでもなく待っていてくれる)
“ごく自然に周造のために生きる、が目的化した” p.93
“知らね間に自分ば明け渡していた” p.99
人のために生きようとする感覚、
自分のために生きようとする感覚、
そのどちらも、確かにある。どちらかではなくて。
何も自分を明け渡す必要はねんだ、と
8年かけて執筆された作品が教えてくれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東北弁は馴染みがあるので何となく分かるが、脳内の内なる声が大量に再生されるので読みづらい。それに幻想、妄想の内容が多く、現実との違いが分かりづらい。現実の人との会話は娘と孫の2ヶ所だけという、圧倒的な独り言の世界。
映画も作成されたようだが、予告編だけ見ると本とだいぶ違うような気がする。芥川賞と文藝賞のW受賞で本も凄い売れたようだが、ここの評価・感想も賛否両論というのが良くわかる。 -
いかんせん、この方言に馴染みがない。分かりにくかった。
自分もだけど苦しみに意味を見いだしたくなる。いみさえあれば我慢できる気がする。いや、意味を考える間、少し苦しみの本質を忘れる。おらは今まで
人の期待を生きてきた 。過去を振り返るなかで、
おら、おらで、ひとり、いぐも
と決めてそして死期を受け入れる。
文章がとても素敵。
生き生きしているなって思う。
だから最後まで読めたんだと思う
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若竹千佐子 著
2017年、8年の年月をかけて完成した小説
『おらおらでひとりいぐも』で作家デビューを果たした若竹千佐子さん。63歳にして文藝賞を受賞し、その翌2018年に芥川賞も受賞している。
60万部突破のベストセラーとなった本作は
田中裕子主演で映画化され、脇を固めるキャストも蒼井優や東出昌大と豪華なキャスト。
私は映画の方を先に観た!
主演の桃子役の田中裕子さんは大好きな女優さんで、映画作品がとても良かったので、是非、原作も読みたくなって…やっと読了。
映画の方も原作を忠実に再現しているなぁと感じました。本を読んでると、桃子さんの容姿が田中裕子さんとオーバラップするけど、全然嫌じゃない!
不思議なくらい心の中で描く像とも合っていて、
しっくりきた。
映像を観たから余計分かり易い部分もあったし、内面的な問題、心の中の描写は、やはり、原作を読んで良かったと思った、より、自分の心にも響いた。
本作は、子供たちが巣立ち、やっと夫婦水入らずで残りの人生を楽しもうと思っていた矢先に夫・周造に死なれ、心にぽっかりと穴が空いた75歳の「桃子さん」が主人公。ひとり暮らしの彼女の頭のなかで拡がる会話で進むストーリーは非常に内省的だが、東北弁のリズムが軽快で、桃子さんが発する一言一言が人生の示唆に富んでいる。
東北弁は全く知らない私でも、不思議とまるで違和感なく読めた。
東北弁で描かれてある言葉が普段会話で使っているかのように、すぅーと気持ちの中に入ってきて、むしろ、東北弁だからこそ、余計気持の部分に上手く触れるというか…( ´∀`)
しかしながら、そんな自分でも、いざ…東北弁で言葉を書こうとしても、書けないのだ!
書こうとすると、この言葉で合っているのか不安になる(・・;)不思議だが、漢字は読めるのに書こうとしたら正しく書けない漢字があるのと同じ感覚だ。
原作者の若竹さんもまた東北の出身で、55歳のときに夫に先立たれている。哀しみにくれ、自宅に引きこもっていた彼女を見かねた息子さんから小説講座を勧められたことがきっかけで、本作の執筆に至ったという。最愛の人を失うことと向き合った若竹さんが、孤独の中で得た大切な気づきとは…ますます、感慨深い原作だった。
なんせこの表題がすごくいい(о´∀`о)
「おらおらでひとりいぐも」潔い感覚と決心を感じるような響きで、なんかこちらまで勢いがつく٩( ᐛ )و
“おらばりでね。この悲しみはおらばりでね。
だって死は生の隣に口を開けて待っている
皆気づかないだけだ。見てみないふりをす
るだけだ。死があれば、喪失の耐え難い痛
みもすぐそこにある。 ほんとは、この世
界は悲しみに満ちている。知らないとは言
わせない。喪失の痛みを知らないものはこ
れからたっぷり味わうのだ。そうでなけれ
ば、あんたは誰一人愛さなかった。”
“もう今までの自分は信用できない。
おらの思っても見ながった世界がある。
そごさ、行ってみって。 おら、いくも。
おらおらで、ひとりいぐも。”-
5552さん、何度も失礼(^^;;
何で、左足首とコメントしちゃったのかしら? たしか…怪我したのは、
右足のくるぶしだったですよね?
ご...5552さん、何度も失礼(^^;;
何で、左足首とコメントしちゃったのかしら? たしか…怪我したのは、
右足のくるぶしだったですよね?
ごめんなさい。
5552さんも左足首は大丈夫なんですけど〜
と思われたかもですね(^_^;)2022/01/05 -
hiromida2さんおはようございます。
コメント書いてるときは、自分でもどっちだったっけ?と曖昧な記憶しかなかったのですが、はっき...hiromida2さんおはようございます。
コメント書いてるときは、自分でもどっちだったっけ?と曖昧な記憶しかなかったのですが、はっきりおもいだしました。
左足首を捻挫してました。
捻挫ってけっこう長引きますね。
半年以上痛かったので、もしかして一生このままかな、と心配になってました。
今は治ってますよ。
気にかけてくださり、ありがとうございました。
hiromida2さんの痛みは私の痛みとは比べものにならないと思いますが、この小説を通して、桃子さんを通して、何か救いになれるものがあったなら、私もとても嬉しいです。他人の私が嬉しいって何か変ですけど。
2022/01/06 -
5552さん、おはようございます。
度々、すみませんσ^_^;
お返事ありがとうございます。
え〜!左足首であってたんですか⁉︎(笑)
そ...5552さん、おはようございます。
度々、すみませんσ^_^;
お返事ありがとうございます。
え〜!左足首であってたんですか⁉︎(笑)
そうそう、捻挫って思った以上に治るまでに
日数かかり長引きますよね(・・;)
今は治ってるとのことで…ホッと(^^)
ホントにこちらこそ気にかけて頂き、
ありがとうございます♪
この小説と桃子さんを通して、気持ち的に
気合いが入った気がします!
5552さんのコメントにも助けられました。
今、病院の待合室(⌒-⌒; )
クヨクヨはしてないので、
気持ち元気にいぐも!ヾ(´▽`*)ゝ
2022/01/06
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桃子さんは、人の期待に答えようと生きてきたと自身の人生を振り返る。夫のために、子どものためにすべてを捧げてきた。けれど、70代になった今、子どもは離れ、夫は死んだ。それらに意味を見出すことで、悲しみを受け入れていく。そして辿り着いた生きる意味。
独りだけど頭の中は自分の声が飛び交いとても賑やか。孤独を自由と捉え前向きに生きていく姿に勇気づけられた。-
ひろ、おはよ♪
えぇ!全然しらなかった
ダブル受賞に映画化⁉︎
すごく良い作品なんだねぇ、ほぇー(´∀`)
ふふ、わかるっ
母親やると、た...ひろ、おはよ♪
えぇ!全然しらなかった
ダブル受賞に映画化⁉︎
すごく良い作品なんだねぇ、ほぇー(´∀`)
ふふ、わかるっ
母親やると、たくましくなるよねっ!
子育てってメタモルフォーゼだなっ
私の愛は疲れると枯れます。ふひひ
楽しい日曜日を〜(^^)2022/08/21 -
まつ、おはよ~♪
よい休日を送れたかな?(^^)
たくさん愛情を注いでも、最後の一個だけは自分に取っておくんだよって知り合いのおじいちゃんが...まつ、おはよ~♪
よい休日を送れたかな?(^^)
たくさん愛情を注いでも、最後の一個だけは自分に取っておくんだよって知り合いのおじいちゃんが教えてくれたのを思い出したよ~
自分も大切にしなきゃだね♪
お仕事がんばろね~٩(*ˊᵕˋ*)و2022/08/22 -
ひろ、おはよ(^^)
へへ、良い週末送りました〜♪
『たくさん愛情を注いでも、最後の一個だけは自分にとっておくんだよ』って凄く良い言葉だね...ひろ、おはよ(^^)
へへ、良い週末送りました〜♪
『たくさん愛情を注いでも、最後の一個だけは自分にとっておくんだよ』って凄く良い言葉だねぇ
最後の一個だけは…っていうところ、大きくうなずいたよ。
ひろの大切にしている言葉を教えてくれて、
ありがとう!
私も大切にするね。
忘れないようにメモしとこっ_φ(・_・2022/08/22
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思わず声に出して読みたくなる程、心地のよい東北弁で連なる、70代桃子さんの言葉。
好きでも無い相手と見合いし、結婚が決まり、ずっとずっと親の言いなりで過ごしてきた桃子さんは、24歳の秋に、故郷を飛び出した。
住み込みのバイト先で、周造に出会い人目で心を撃ち抜かれた。
二人は恋に落ち、結婚、二児を育て上げ、そして周造の突然の死。
私の母も突然死で、残された父はそれからの人生ずっと独り暮らしだった。
父に二人きりの時に、「お母さんは、俺と結婚して幸せだったのかな?」と唐突に聞かれたことがある。なんと答えて良いかわからずに、しばらく唸った後に、「そんなのお母さんにしか、わからないよ」と言ってしまい後悔している。
後悔しているが、自分もある程度、年齢を重ねて紆余曲折を経てやっと最近、子供には理解出来ない夫婦の形、在り方があるんだなとわかってきた。
いつか自分も同じ立場になった時・・・まだまだと思っていたが、コロナの脅威に恐怖する日常、まだまだとは到底思えない世の中になって来ている。
桃子さんは、夫の死によって、自分がずっと夫に愛されるように振る舞っていた事に気付く。
本当はもっともっと自由に自分らしく、生きたかったのだと気づいて、脳内から現れる幼い頃や、娘時代の自分と語り合う。
愛だの恋だのおらには借り物の言葉だ。そんな言葉で言いたくない。周造は惚れだ男だった。惚れぬいだ男だった。
周造がくれた独りの時を無駄にしない。そう思って生きてはきたが、ときどき持ち重なりがするよ。
独りは寂しさが道連れだよ。
この桃子さんの壮大な愛の叫びに気持ちをつかまれてしまった。
私は我が儘な人間だから、できれば先に逝きたい。
そして愛する人のそばにゆらゆらと、漂っていたいかな。
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話し言葉が方言なので不思議な味わいとユーモアを感じるけれど、内容はとても哲学的。
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70代で独り暮らしをしている桃子さんは、毎日内なる声で賑やかです。
この内なる声!東北弁でかわされるので、なかなか読み辛く、これは久々の挫折か?と思ったのですが、慣れるものですね。
なんとか読み終わりました。
老後独りで暮らすってこういう事か!
今でもブツブツと独り言をいっているのに、歳と共にエスカレートしていくと、内なる声はどんどん増えて賑やかになってくるのかも!?
仮に老後独りで暮らすことになっていたとしたら、わたしは桃子さんを思い出すのかも知れない。。 -
この本は、63歳新人作家の若竹さんが書いた第158回芥川賞受賞作です。
めちゃくちゃよく描かれていて、感動しました。
大きな出来事は起こりませんが、主人公である桃子さんの心情が、とても丁寧に描かれていて、心の声がとても良く伝わってきました。
心の喧騒を「柔毛突起のおしゃべり」と表現するのは、とてもしっくりきて、上手いと思いました❕
ぜひぜひ読んでみてください