昭和の家事 (らんぷの本)

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 64
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309727776

作品紹介・あらすじ

100年前に生まれた女性たちの日常は!?昭和戦前の主婦たちがごく当たり前に行っていた「家事」。洗い張りをする、洗濯板で洗う、布団をつくる、浴衣を縫う。おはぎをつくる、たくあんを漬ける、おせち料理をつくる。…今ではその手順さえわからなくなっている家事の貴重な記録。

感想・レビュー・書評

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  • 女性の家事労働の幅広さに圧倒される本です。

  • 歴史
    ノンフィクション
    暮らし

  • 著者自身の明治生まれの母に再現してもらった「昭和の家事の記録」。

    おはぎを作る、洗い張りをする、ふとんを作るなど、昔は当たり前に行われていたが、現在は廃れてしまった家事の様子を記録している。


    ものすごく手間がかかる作業の数々。
    やはり誰か(つまり女)が家に張り付いてそれらの作業に専念するような状況にならざるを得なかったのだろう。

  • 家事の電化と家庭外へのアウトソーシングが如何に主婦を助けたかよくわかる一冊。毎日行う家事よりも年に一回から数回行うものが多めだけどホント大変そうなものばかり。意味もなくモノクロになったりするページがあったりするのと作者が家事の重労働にちょっと変な意味を見出してるのが残念。

  • らんぷの本・・副題「母たちのくらし」~食べものをつくる・おこわを炊く・おはぎをつくる・たくあん漬・白菜漬・おせち料理をつくる:着るものと布団・洗い張りをする・夏がけ布団をつくる・洗濯をする・子どもの浴衣を縫う・半纏をつくる・掻巻をつくる:住まいの周辺・お盆を迎える・掃除・季節を替える・仕舞う:家事について考える・家事からの解放を願って・家事のもつ教育力・これからのこと~記録映画を作りたかったのだけど,できるモデルが明治43年生まれの母しかなく,大腿骨骨折と死で挫折。大田区の母の家を昭和の暮らし博物館にしている。洗濯板は西洋から石鹸が導入されて普及し,ワイシャツやブラウスという白物が入ってきて,主婦の重労働の一つに加わったらしい。自分の知らない世界が和裁で,これは大変で,なるほど和裁の学校がかなりの数あったのも宜なるかなと感じたのであった

  • 明治43年生まれ、大正元年生まれの祖母らの姿を重ねた。1人は御影石の石工の娘として生まれ、灘五郷の酒屋への奉公を経て結婚。もうひとりは瀬戸内海の離島で生まれ、生母と生き別れ継母との間に生まれた8人の弟妹の面倒をみながら嫁いだ。当時女として生まれれば、当たり前にできた家事や子守。今は専門の人に依頼しなければできないことも多い。何もかも昔が良いとは思わないが、昭和を生きた女性たちの失われつつある技術にスポットがあたっていることに感動した。

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著者プロフィール

1933年東京生まれ。登録文化財昭和のくらし博物館館長・家具道具室内史学会会長・工学博士。専門は家具道具室内史と生活史。著書に『家具と室内意匠の文化史』(法政大学出版局1979)、『簞笥』(同1982)、『和家具』(小学館1996)、『船簞笥の研究』(思文閣出版2011)、『「日本の住宅」という実験──風土をデザインした藤井厚二』(農文協2008)、『道具が語る生活史』(朝日新聞出版1989)、『昭和のくらし博物館』(河出書房新社2000)、『台所道具いまむかし』(平凡社1994)、『くらしの昭和史──昭和のくらし博物館から』(朝日新聞出版2017)、『昭和の家事──母たちのくらし』(河出書房新社2010)。
訳書に『イギリスの家具』(西村書店1993)、『図説イギリス手作りの生活誌』(東洋書林2002)。
英文図書Traditional Japanese Furniture(講談社インターナショナル1986)、Traditional Japanese Chests(同2010)。
記録映画「昭和の家事」を制作(2010)。

「2020年 『掃除道具』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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