図説 ベルギー 美術と歴史の旅 (ふくろうの本)

制作 : 森 洋子 
  • 河出書房新社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (143ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309762265

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  • ポアロの故郷とあって見て見た。前に見た写真集では第一次世界大戦で塵灰となったイーベルの町が写っていた。歴史を概観し、フランドル地方の都市や、15世紀のネーデルランド美術からブリュッセルの19世紀末美術までを述べた。

    ベルギー? チョコレート? ポアロの出身地のほか何かあったかなあ? と思いながらぱらぱらめくると、美術はブリューゲル、ヴァン・エイク、ルーベンス、続々出てきました。近代では象徴主義派としてフェルナン・クノップフ、アンソール、など展覧会も見に行った人がいました。忘れちゃいけないベルギーでした。

    そういえば「フランダースの犬」のネロ少年が尊敬する画家がルーベンスでした。調べると場所はアントワープ近郊の村が舞台。しかし作家はイギリス人。旅行でアントワープを訪れたとあります。

    この本には出ていませんでしたがマグリットもベルギー生まれでした。

    表紙は「聖母マリア大聖堂」アントウェルペン(アントワープ)1352-1521にかけ建設。ここに掲げてあるルーベンスの絵をネロ少年は見たいと願っていたのでした。

    その下は「シント・パウル聖堂の告解聴聞席」

    歴史
    ・BC51~ ローマ支配。先住はベルガエ人。ローマ街道の建設(ブローニュ~ケルン間。後の言語境界線となる)ベルギカ、ゲルマニア両州として統治される。
    ・4世紀~ フランク王国の支配。ゲルマン人(特にフランク族)の進出により。南部ではローマ化し言葉もラテン語化、北部は低地ゲルマン語が定着。
    ・中世~ ネーデルランド南部としてフランドル伯の所領。フランドル=(オランダ語ではフランデレン、英語ではフランダース)
    ・中世~ 毛織物業が発展しガン(ヘント)やブリュージュ(ブルッヘ)が中心都市として栄える。
    ・14世紀~ イギリスとフランスの間で争点となり百年戦争の一因となる。
    ・1384年~ ブルゴーニュ公領に。
    ・1477年~ ハプスブルク家領(ブルゴーニュ公シャルル豪胆公が死んで娘のマリーがハプスブルク家のマクシミリアン1世と結婚したため)
    ・16世紀中ごろ スペイン=ハプスブルク家の支配
    ・アントワープ(アントウェルペン)が国際的商業港として繁栄(新航路の発見により経済の中心が大西洋岸に移った)
    ・1648-オランダ、スペイン支配から独立
    ○南ネーデルラント(南部10州)は依然スペイン領で現在のベルギーの母体となる。
    ・1714~ オーストリア=ハプスブルグ家の支配(スペイン継承戦争後のラシュタット条約:フランスと神聖ローマ帝国の講和条約で)
    ・フランス革命・ナポレオン時代ーフランスに支配
    ・1815ウィーン会議後ーオランダに併合
    ○1830-独立運動を経て独立。中立政策、産業革命でアフリカ進出。
    ・第一次、第二次世界大戦ードイツに侵略された。植民地は失う。

    ※ゴディヴァはベルギー王室御用達とあった。え?ベルギー王室、これは1830年にオランダから独立した時に建てた王室だった。調べると「ベルギー王国」が正式名。立憲君主制。

    1831年6月4日、国民議会によってザクセン=コーブルク=ゴータ公エルンスト1世の弟レオポルトが王に指名された。ザクセン=コーブルク=ゴータ家はヴェッティン家(エルンスト系)の分家であり、一族からはブルガリア国王フェルディナンド1世、ポルトガル国王フェルナンド2世、イギリス王配アルバートなどを輩出している。

    2015.1.30初版 図書館

  • ブリューゲルやルーベンスなどの巨匠の絵画、絢爛豪華な建築に囲まれたあちこちの広場グラン・プラス、壮麗な聖堂。ベルギーの15〜17世紀美術の粋を極めた美術を堪能する決定版。

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