一冊でわかるアメリカ史 (世界と日本がわかる 国ぐにの歴史)

著者 :
  • 河出書房新社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309811017

感想・レビュー・書評

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  • アメリカというのはとっても近しく感じていて、結構知っているというような錯覚を覚えます。音楽、ファッション、映画、食べ物、飲み物、そして民主主義。どれもこれもアメリカからもたらされて、憧れと共に受け入れて行ったものばかりです。
    戦争して原爆を2発落されて、大空襲で焼かれ、それでも友好的でいられるのが不思議ですが、僕自身アメリカの文化の中で「ロック」「フォーク」というこの2つに対して敬意をもっていて、イギリスと並んで憧れともいうべき気持ちを持っています。
    ところがアメリカがどういう成り立ちで、どういう風に国を巨大化させていったのかはよく知りません。たかだか250年で世界の覇権を握ってしまうというのは、どういういきさつによるものなのか。この本でざっくり知る事が出来ます。
    いちばん印象的なのは何と言っても、先住民の虐殺から、アフリカからの人身売買でスタートした奴隷制度開始、そして奴隷解放されてからも根強く残る人種差別。
    さまざまな文学作品や映画で散々見てきていますが、社会全体としてどういう風に推移していったのかが大枠で理解出来たのが大きかったです。
    先日映画「グリーンブック」を見ました。大変感動的で、どれだけ黒人が差別されてきたかが克明に描かれていて胸が締め付けられるようでした。ところがその時点でも既にリンカーンの奴隷解放宣言から100年が経っており、どれだけ根強く差別が残ってきたかがよく分かる映画でした。
    1962年頃を描いている映画なのですが、ウッドストックの7年前、ビートルズのプリーズプリーズミー発売のわずか1年前、スライ&ザ・ファミリー・ストーンデビューまで5年前です。未だに僕が愛聴しているものが沢山ある時代で、その華やかな音楽の背景に悔しい想いをしながら死んでいった人々がいるんだなあとしみじみ感じました。
    話は逸れましたが、驚異的なスピードで農業大国から工業大国、軍事大国への変身。自由主義経済による弱肉強食の世界の構築、民主主義の旗手としてのプライドによる代理戦争の多発。それがどういうルートで確立していったかざっくりですが分かりました。

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著者プロフィール

1944年、三重県生まれ。東京大学文学部卒業後、駿台予備学校世界史科講師を経て著述家。『30の戦いからよむ世界史』『キリスト教からよむ世界史』『「お金」で読み解く世界史』など著書多数。

「2019年 『一冊でわかるドイツ史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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