- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784313654525
作品紹介・あらすじ
本書では、学級経営における、高学年の「叱らない」指導を紹介。
ついつい叱りがちなことも、少し対応を変えるだけで、子どもがぐんぐん成長する!
「聴く」「伝える」「教える」「諭す」といった叱る以外の対応方法がよくわかる!
目 次
12/27現在。変更の可能性あり
第1章 高学年ってどんな子どもたち?
1 高学年になった子どもたちとの向き合い方
2 周りと比べてしまう
3 「○○したい」という思いが強い
4 グループ化しやすい
5 ぐちぐち言われたくない
6 大人になりたい
7 これまで色んな先生を見てきた
第2章 「叱らない」とは?
1 そもそも「叱らない」ってどういうこと?
2 「叱れない」との違いは
3 「叱らない」良さとは
4 「叱る」のではなく、「聴く」
5 「叱る」のではなく「伝える」
6 「叱る」のではなく「教える」
7 「叱る」のではなく「諭す」
8 「叱る」のではなく「問いかける」
9 「叱る」のではなく「一緒に考える」
10 「叱る」のではなく「場づくりをする」
11 「叱る」のではなく「教師が成長する」
第3章 こんな時はどうするの?(日常生活)
1 ケンカ
2 あいさつをしない
3 乱暴な言葉づかい
4 当番や係のサボり
5 学校の物を壊す
6 嘘をつく
7 教師へのため口
8 教師の指示に従わない
9 すぐに文句を言う
10 学校のきまりを守らない
11 学校に必要ないものを持ってくる
12 グループでこそこそしている
13 Web上でのもめ事
第4章 こんな時はどうするの?(授業)
1 授業開始時に自分の席につかない
2 授業準備ができていない
3 私語が多い
4 挙手が少ない
5 宿題をしてこない
6 勝手な発言
7 きちんと座れない
8 授業と違うことをする(手紙、マンガなど)
9 すぐ人に頼ろうとする
10 カンニング
11 グループ活動で違うことをする
第5章 「叱らない」ために日々取り組むこと
1 「うまくいかない」を共に大切にする
2 ふり返りの場をつくる
3 自分で考えられるようにする
4 互いの関係性をつくる
5 子どもたちが熱中できる授業にする
6 教師自身が感情をコントロールする
7 教師自身がふり返る
第6章 「叱る」「叱らない」をこえて
1 叱るのではなく、雰囲気を変える
2 雰囲気を変える時①(人権・いじめ)
3 雰囲気を変える時②(命に関わる)
4 雰囲気を変えた時に大切にしていること
5 「叱る」「叱らない」をこえて など
感想・レビュー・書評
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「先生」と「子ども」というナラティブを脇におき、「人」と「人」との関わりとして考えていく。先生は教室を管理する者はなく、教室の中で子どもたちと共に生きる一人の人である。本書を通じて、感じたこと。
自分が「叱る」「押し付ける」になってしまうときはどんなときかを考えた。思い通りにいかず感情に流されたとき。その場での変容を求めているとき。周りからの評価が気になってしまうとき。時間がないとき。コントロールしとうとしているとき。上手くいかずに不安なとき。
教師の都合で、子どもの目に見えている行動を変えようとしているときが多い。そこには、目に見えない心の変化はない。もしかしたら、行動を制限され続けるなかで、当たり前に獲得していく習慣もあるかもしれない。けれど、本当に「叱る」が最善であるのかを考えたい。「問いかける」「伝える」「諭す」「語る」「教える」「一緒に考える」伝える方法はたくさんある。僕は少なくとも「叱る」の定義にあった「目下の者に対して」「とがめて、強い態度で責める」ことを選択したくはない。
僕自身、いつまで経っても未熟者である。年齢を重ねるごとに「できること」は増えていても、まだまだ「できないこと」はたくさんある。人として成長したいる途中と考えると、子どもたちと同じである。もちろん子どもたちと比べると、少し長く生きている分、気付けること、知っていることが多い。1年間を共に生きる大人として、その子の成長を支えるために何ができるかを考えていきたい。