精霊と結婚した男: モロッコ人トゥハ-ミの肖像 (文化人類学叢書)

  • 紀伊國屋書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314005623

作品紹介・あらすじ

これは、トゥハーミという名のアラブ系モロッコ人の物語である。彼は文盲のかわら職人で、自分の働く工場で窓のない物置部屋に住み、社会とは隔絶した生活を送っている。そして、アイシャ・カンディーシャという女の精霊と「結婚」しており、日常生活のさまざまな面を-とりわけ性愛生活を-完全に支配されていた。著者は、トゥハーミに対する度重なるインタビューを通して、その奇妙な心理世界に分け入り、それをなまなましく描き出す。そこには、オリエント的なエロティシズムや、イスラム世界の風変わりな精霊信仰がみなぎり、読む者を飽きさせない。トゥハーミの人生は読者に、一種の幻想的世界を垣間見せてくれるだろう。

感想・レビュー・書評

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  • 社会と隔絶した生活を送るモロッコの文盲の職人へ、アメリカ人文化人類学者がインタビューを行いまとめられた本。常識では信じがたいことを信じ込んでいる人間の内的世界を辛抱強く聞き出して形にするという意味で、精神分析的なのかもしれない。この職人は精霊と結婚していると信じ込んでいて、日常生活をその女精霊に支配されていた。イスラムの精霊信仰などがリアルに描写されていてとても興味深い本。

  • [ 内容 ]
    これは、トゥハーミという名のアラブ系モロッコ人の物語である。
    彼は文盲のかわら職人で、自分の働く工場で窓のない物置部屋に住み、社会とは隔絶した生活を送っている。
    そして、アイシャ・カンディーシャという女の精霊と「結婚」しており、日常生活のさまざまな面を―とりわけ性愛生活を―完全に支配されていた。
    著者は、トゥハーミに対する度重なるインタビューを通して、その奇妙な心理世界に分け入り、それをなまなましく描き出す。
    そこには、オリエント的なエロティシズムや、イスラム世界の風変わりな精霊信仰がみなぎり、読む者を飽きさせない。
    トゥハーミの人生は読者に、一種の幻想的世界を垣間見せてくれるだろう。

    [ 目次 ]


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    [ 参考となる書評 ]

  • おっと、91年に翻訳が出てるのね。『文化を書く』ブームよりちょっと先立って訳されたって感じかな。

  • 泣いた。人間ってなんだ?

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