毛皮と人間の歴史

著者 :
  • 紀伊國屋書店
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本棚登録 : 37
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (388ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784314009300

作品紹介・あらすじ

ロシア人によるシベリア進出は、実はクロテンの毛皮を求めてのものだった。当時、毛皮は重要な交易品のひとつで、この収奪があったればこそ、ロシアは大帝国へと発展を遂げたのだ。新大陸でインディアンが持ってきたビーバーの毛皮との交換品として西欧人が差し出した物とは?古来より中国は北方の狩猟・遊牧民族に大量の毛皮を朝貢させていた。そして歴代王朝の交替にも、毛皮が影を落としていた。では、日本では?毛皮(と皮革)をめぐる人間の歴史を、ネアンデルタール人の大昔から現代まで、ユーラシア大陸の全域から新大陸までに及ぶ地球規模の、有名無名、幾多の人間の壮大なドラマとして描きだす。

感想・レビュー・書評

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  • ネアンデルタール人の太古から現在に至るまでの毛皮と関わる人間の歴史。ロシアがシベリアに進出した背景には。アメリカ開拓は動物や獣の毛皮を追い求めた移民たちが大きく関わってきた事情、日本でなぜ毛皮文化が花開かなったか、一方で皮皮加工が発展してきた背景とは。著者の最後の遺作ともなった本書。壮大すぎる歴史観。。。

  • 古代から近世まで、毛皮を追ってきた人間の歴史を総覧したスケールの大きな著作。思わぬ観点から世界史が見直せました。

    中世のヴァイキング、ドイツ商人、ノヴゴロドの活躍。ロシアのコサックによるシベリア快進撃、そしてカムチャッカ半島まで行き着く怒涛の流れは圧巻です。ここでは中国は係争の相手であると同時に毛皮の大消費者として重要。

    新世界では大陸発見当初から毛皮獲得競争で英仏蘭西米がせめぎあい、やがて北西海岸に達し、シベリアから渡ってきたロシアとともにラッコ乱獲に至ります。(19世紀末には日本もここに加わっている!)

    白人たちがいかに地球の資源を食い尽くし、先住民を蹂躙してきたかの例をまた知ってしまった感じはしますが、歴史として大変ダイナミックで興味深いです。日本の毛皮利用についても一章が割かれています。

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  • 良書だと思います。

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