量子の不可解な偶然: 非局所性の本質と量子情報科学への応用

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784320036222

作品紹介・あらすじ

【量子論は驚くほど整合的で美しい!】

量子コンピュータや量子暗号、量子テレポーテーションといった近未来の科学技術は「量子もつれ」と呼ばれる量子の世界の性質に基づいている。量子もつれは、これまで我々が抱いていた常識的な世界観では理解できない、空間を跳び越えて働く不思議な性質(非局所性)を備えている。それゆえ、かのアインシュタインも生涯その正当性に疑いを持ち続けることになったが、現在では量子もつれの存在は量子技術の進展とともに実験的に確証され、新しい情報科学として応用されつつある。
著者のジザンは量子物理学の世界的研究者の一人であり、量子の非局所性の基礎研究から量子情報技術の応用まで広い分野での顕著な業績で知られる。その彼が、量子もつれの本質から量子情報科学への応用に至るまでを数式に頼らず、直感的かつ正確に解説したのが本書である。特に量子もつれの不思議さの徹底した分析を通じて、「遠隔地に現れる偶然性」の考えのもとで量子の非局所性を理解する新しい自然観が提示される。
現代は科学史上、ニュートンの時代に次いで最大の科学革命の時代だと言われる。それは主として量子物理学の革新によるものであり、とりわけ量子もつれのもたらす非局所性がその根幹を成す。読者は本書を読み進めることにより、新時代の科学革命の内容を新たな常識として身につけることができるだろう。

アインシュタインを“打ち負かす”実験で知られる物理学者アラン・アスペによる序文を収録。

[原著: L'IMPENSABLE HASARD : Non-localité, téléportation et autres merveilles quantiques, Éditions Odile Jacob, 2012]

感想・レビュー・書評

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  • 量子力学を学んで、波動関数の収縮やエンタングルメントについて「不思議だな」と思った人はぜひ本書をおススメしたい。

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