- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784323006727
感想・レビュー・書評
-
少年少女21世紀のSFシリーズについては、今まで6冊読んできました。
世界観や設定が複雑で、なかなか難解な作品が揃っていたのですが、本作品はあまり難しい部分はなく、単純に楽しめる冒険活劇となっています。
主人公のマサルはカブ・スカウトメンバー。10才から12歳までの、まだボーイ・スカウトになれない少年団員ということです。
ボーイ・スカウトとは何か。
宇宙警察に協力し、未知の宇宙で遭難したロケット船や、人間などを救助したりする、危険なレインジャー活動を行う
と書かれています。
未来の世界ではそんな危ないことをボーイスカウトにやらせてるんですか!
本作品でも、行方不明となったボーイ・スカウト第五隊の捜索はボーイ・スカウト第三隊に丸投げです。
大人は一体何をしてるんでしょうか?
まあジュブナイルの設定なのだから仕方ないことでしょうが。
本作品の巻頭に献辞が掲げられています。
ボーイ・スカウトとしてなくなった
弟・健に捧ぐ
弟さんへの思いが込められている作品なのでしょう。
ボーイ・スカウトSFということもできます。
さて、主人公のマサルは、俺が俺がの気が強い子です。
危険な捜索活動に同行を断られると、両親やヒロシおじさんなどを騙して宇宙船まで手配し、
フォボスで知り合ったミドリちゃんまで連れてセレスまで行ってしまいます。
そんな簡単に宇宙旅行ができるんか、手続きが甘すぎないか、とも思いますが、
そもそもジュブナイル作品の主人公がそんなことしていいんかい!?
まあ、最後には反省して謝っていました。
それでこそジュブナイル小説の主人公だ。
マサル君大活躍で事件は解決し、めでたしめでたしのハッピーエンドで終わったわけですが、
それにしても、その間、正規に組織された捜索隊は、どこで何をしていたのでしょうか?
http://sfclub.sakura.ne.jp/21csf02.htm詳細をみるコメント0件をすべて表示