- Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
- / ISBN・EAN: 9784324100271
作品紹介・あらすじ
全国5か所で開催した10時間集中セミナーを1冊にまとめました。自治体職員の真実を語り尽くす!地方創生や新人事評価制度から日本特有の「大部屋執務」まで切り込む。
感想・レビュー・書評
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行政学専門の大森先生が講師を務めた、自治体職員論の講義をまとめたもの。
「今のようにものを感じ、考え、行動しているあなたは、自治体の職員として真っ当ですか?」という問いかけ、
自治体職員とか何か、から始まり、地方自治制度の変遷や職員人事や理想の職員など、法律や制度、実体験を交えて書かれている。
以下特に参考になった抜粋です。
(以前流行った、<地方消滅>についての解説)
...自治法上自然消滅はあり得ず、首長・議会・地域住民の強い意志があれば、市町村が消滅することはあり得ない。
(道州制への批判)
…税財政制度廃止どうなるのか等、疑問は尽きません。国の役割を外交・防衛・司法などに限定すると言っていますが、グローバル化時代において内政から手を引き国民生活のニーズに対応しないような中央政府が国際舞台で信用され外交能力を発揮することができるのでしょうか…
日本経済を元気にするというのが道州制案の売りになっていますが、47都道府県の行政区域がその阻害要因となったという証拠は寡聞にして知りません。
(よき行政とは)
自治体の中には、住民の「満足」を高める行政がよき行政であると言っているところがありますが、私は、住民の「満足」ではなく、「納得」を得られる行政こそ求められているのだと思います。
(5通りあるジンザイ)
人財、人材、人在、人罪、人災
(自治体職員への檄)
難題にこそ取り組む職員であれ
人口減少時代の地域を守り通す職員であれ
いつも忘れてはならないことは、住民の尊厳の確保
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