自治体職員再論~人口減少時代を生き抜く~

著者 :
  • ぎょうせい
3.50
  • (0)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 27
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784324100271

作品紹介・あらすじ

全国5か所で開催した10時間集中セミナーを1冊にまとめました。自治体職員の真実を語り尽くす!地方創生や新人事評価制度から日本特有の「大部屋執務」まで切り込む。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 行政学専門の大森先生が講師を務めた、自治体職員論の講義をまとめたもの。

    「今のようにものを感じ、考え、行動しているあなたは、自治体の職員として真っ当ですか?」という問いかけ、
    自治体職員とか何か、から始まり、地方自治制度の変遷や職員人事や理想の職員など、法律や制度、実体験を交えて書かれている。

    以下特に参考になった抜粋です。

    (以前流行った、<地方消滅>についての解説)
    ...自治法上自然消滅はあり得ず、首長・議会・地域住民の強い意志があれば、市町村が消滅することはあり得ない。

    (道州制への批判)
    …税財政制度廃止どうなるのか等、疑問は尽きません。国の役割を外交・防衛・司法などに限定すると言っていますが、グローバル化時代において内政から手を引き国民生活のニーズに対応しないような中央政府が国際舞台で信用され外交能力を発揮することができるのでしょうか…
    日本経済を元気にするというのが道州制案の売りになっていますが、47都道府県の行政区域がその阻害要因となったという証拠は寡聞にして知りません。

    (よき行政とは)
    自治体の中には、住民の「満足」を高める行政がよき行政であると言っているところがありますが、私は、住民の「満足」ではなく、「納得」を得られる行政こそ求められているのだと思います。

    (5通りあるジンザイ)
    人財、人材、人在、人罪、人災

    (自治体職員への檄)
    難題にこそ取り組む職員であれ
    人口減少時代の地域を守り通す職員であれ
    いつも忘れてはならないことは、住民の尊厳の確保

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

厚労省成年後見制度利用促進専門家会議委員長/全国町村会「町村に関する研究会」座長/「地域共生政策自治体連携機構」代表理事/東京大学名誉教授。
 1940年旧東京市生まれ。法学博士。専門は行政学・地方自治論。 地方分権推進委員会専門委員・くらしづくり部会長、日本行政学会理事長、社会保障審議会会長・同介護給付費分科会会長、内閣府成年後見制度利用促進委員会委員長、地域活性化センター「全国地域リーダー養成塾」塾長などを歴任。
 近著に『老いを拓く社会システム』(2018年、第一法規)、『人口減少時代を生き抜く自治体』(第一法規、2017年)、『自治体の長とそれを支える人びと』(第一法規、2016年)、『自治体職員再論』(ぎょうせい、2015年)、『政権交代と自治の潮流』(第一法規、2011年)、『変化に挑戦する自治体』(第一法規、2008年)など。

「2020年 『未完の「公共私連携」―介護保険制度20年目の課題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大森彌の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×