- Amazon.co.jp ・本 (129ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326000135
作品紹介・あらすじ
将来の図書館サービスのあり方をめぐって、図書館の価値と目的を見据えながら、現場に立脚した広い視野から、実用的・現実的な提言を行なう。
感想・レビュー・書評
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1994年の本。原著は1992年らしい。
機械化図書館という呼び方がかえって新鮮ですね。
カード目録からコンピューター目録が出始めた頃なのかな。
今や少なくとも公共図書館はコンピューターで検索できない図書館の方が珍しいような状況になりましたが、図書館間のネットワークはというとそれはバラバラ。
カーリルのようなそれを繋ぐサービスもありますが、ISBNが無ければ、2つの図書館に同じ題名の本があっても、それが同じ本なのかどうかも確認できない状態です。
統一した書誌を作るのは簡単なことではない。
さらにここに電子図書館が加わってきました。
スマートホンという、多くの人々がデータを読み込むことをができる端末を持つ時代になりましたが、電子図書館がそれに合わせて普及しているかというとまだまだそうではない印象。
だいたい、電子図書館を持つ図書館があっても、リアル図書館と電子図書館が完全に別個のものになっていて、相互に資料検索すらできないものが多いように思います。
複数の図書館でその情報を横断して検索するとかとてもとても、できてるところ見たことない。
1994年に展望されていたことは、ある部分では今当たり前になっていますが、まだまだ実現してないことも多いですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016年夏に開催され私が受講した、図書館流通センター主催の「ライブラリー・アカデミー大学版」を主宰している高山正也先生が訳した本。当時は日本でインターネットがまだ一般的に認知される少し前だったが、まさにネット時代の今を予言されられる内容に感銘を受けた。
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一昨年の2010年は電子書籍元年と呼ばれ,電子書籍の社会的認知度が大きく高まった一年でした.2012年現在,まだまだ電子書籍は広く一般へ普及しているとまでは言えませんが,今後,電子書籍は確実に普及していくでしょうし,社会や私たちの日常生活にも広く変化を与える事でしょう.そして,それら電子書籍の影響を最も受ける存在の一つが図書館です.
好むと好まざるとに関わらず,図書館は電子的なメディアのアクセスを可能にしなければなりませんし,実際に学術雑誌に関しては既にかなりの電子化が進んでいます.しかし,電子メディアの発展のようにいかに技術が進歩しても,技術は図書館の「知識と情報を提供し,文化と文明の記録を保存し,知的で社会的な生活の質を維持・向上させる」という目的を達成するための方法であり,目的と混同してはなりません.
この『図書館サービスの再構築』は,電子メディア時代において,目的と方法を区別することなく,図書館サービスの在り方を検討しています.出版から20年近く経ち,技術的な面に関しては,古い面もありますが,非常に示唆に富んだ内容です.
(2012ラーニング・アドバイザー/図情 NAGAMI)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1143417&lang=ja&charset=utf8 -
2009/7/19 チェック済み