心とことばの起源を探る (シリーズ 認知と文化 4)

  • 勁草書房
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784326199402

作品紹介・あらすじ

本書で著者が焦点を当てるのはヒトの認知の中でも種に特有な側面に限る。広い視野で見れば、ヒトの認知が伝統的な認知心理学の教科書の章立てのような要素、すなわち知覚、記憶、注意、カテゴリー化などから成り立っていることは確かである。だがこれらはみな、ヒトと他の霊長類に共通する認知プロセスである。ここでの私の説明は、これらを前提とした上で、そのような基本的スキルが、ヒトの認知という霊長類の認知の中でも特別なものに変貌していった進化論的、歴史的、個体発生的プロセスに、ヴィゴツキー的なやり方で焦点をあてていく。

感想・レビュー・書評

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  • 文化と言葉の発達を、
    歴史(進化)のスケールと、個人の発達(個体発生)の両面から考える本です。
    なかなか読み応えも十分でした。

    人間独自の発達ということに強調されていて、
    チンパンジーなんかの「実験」でできるとされていることも、
    なにができているのか、なにがヒトと違うのかを考えないといけないというのが、
    ためになります。自分の都合のいいデータだけを使わないというか。。。

    これは生物学だけというより、社会学、文化、教育、心理、人類学というか、
    とにかくすべての人におすすめ。
    社会学的などの分野(人に関わるすべての分野)をきちんとやりたい人は、
    読んでおくことを強くおすすめ。
    変な一般向けの解説本よりもはるかに、ためになります。
    すぐに使える、という意味ではなくてね。

  • 3213円購入2012-01-19

  • 07年度 佐伯ゼミ(学部二部)のテキストです。
    人間とチンパンジーは何処が違うのか?
    人間を人間たらしめている能力とはなにか?
    人間の文化は如何にして受け継がれてきたのか?
    人間に特有の認知能力を解き明かし、大胆かつ緻密な仮説によって進化の最大の謎に迫る!
    近年、各方面から多くの注目を集めている著者の和訳書を丁寧に読み解いていきます。

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著者プロフィール

マイケル・トマセロ(Michael Tomasello) 
1950年生まれ。1980年、ジョージア大学にて博士号を取得(心理学)。デューク大学教授、マックス・プランク進化人類学研究所名誉所長。邦訳書に『心とことばの起源を探る』(勁草書房、2006)、『ヒトはなぜ協力するのか』(勁草書房、2013)、『コミュニケーションの起源を探る』(勁草書房、2013)、『道徳の自然誌』(勁草書房、2020)ほか。

「2021年 『思考の自然誌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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