- Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326498451
作品紹介・あらすじ
現代によみがえる名講義。軽妙な語り口で民法の奥行きを平明に解く。法人に関する規定の改正を盛り込む。
感想・レビュー・書評
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民法案内1の読み手を引き込む語り口調と論旨や問題点の丁寧な展開に魅了されてシリーズを大人買いし、2巻目を読破。当たり前だが、本格的に民法の各条を見ていくため正直難しい。それでも楽しく読めた。これまで読んだ教科書的な法律書籍と比べて、この本が凄いと思うのは、極力読者が置いてきぼりにならないような丁寧な工夫が随所に散りばめられていること。本によっては、なぜそういう規定があるのか、ということに触れずに論点に入ってしまうので、そもそもの素朴な疑問を解消できないまま、次の情報が入ってきて、それが重なることで途中で「投げてしまう」。この本にはそれがない。その条項の意義や背景、問題点に本当に丁寧に触れて、各説の話に移ってくれるので、何が問題なのか、一緒になって考える気になれる。引き続き、読み物としても楽しみながら残りの巻を堪能したいと思う。
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論旨明快な上、語りかけるような調子で書かれているため非常に読みやすい。
徹底して「噛み砕かれた」説明がなされており、他の基本書等では十分に理解できていなかったような点がスッと入ってくる。
単なる「条文・判例・学説の解説本」にはない、民法の何たるかがよく理解できるessenceが含まれている。
とはいえ、網羅性は高くないこと及び債権法改正により変更が予定されている点があることには注意が要る。
他の基本書等とともにセットで読みたい。 -
時効の講義で先生が問う。「浦島太郎が帰ってきて、友人に預けていた物の返還を請求することができるか」。もちろん寄託者は、いつでも請求することができる(662条)。しかし、浦島太郎が死んだと思って相続人が形身分けでもしていたら…。このシリーズ、既刊だけで11巻。続巻を読むのが楽しみ。
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ちょっと昔の言葉がたくさん出てくる。「宥恕」とか。歴史好きにはたまらない。