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- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326652891
作品紹介・あらすじ
敗戦直後、メディアに何が起こったのか?知識人がどのように取り上げられたかを軸に、価値観が劇的に転換した未曽有の混乱期の実相を鮮やかに浮かび上がらせる。知識人論・メディア論の新機軸。
感想・レビュー・書評
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1945年の8月15日の終戦から、同年12月末までの約4ヶ月間に朝日・毎日両新聞に載った「知識人」による記事を分析・検証し、表題にある「メディアは知識人をどう使ったか」を描き出した一冊。
メディアによる知識人の使用とその意図、並びにメディア並びに知識人を巡る同時代の社会状況を描くために、筆者は検証元を2大新聞に絞り、さらに取り上げる知識人も絞り込んでいますが、それによって論旨を明快にすることに成功している反面、時代状況なり他の知識人の動向についての記述が物足りない感があります。
しかしながら、賀川豊彦、林語堂といった現在は殆ど語られることのない戦前からの国際人(特にアメリカで有名だったとされる)に光を当てたところは面白いと思います。
戦後すぐのメディア側の策略やメディアによる情報操作みたいなものを期待しては的外れになる本ですが、終戦直後の新聞社の置かれた状況を知る上では参考になります。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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