- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326653942
作品紹介・あらすじ
従来、性別役割分業という社会通念が、主婦パートに代表される低賃金の非正規雇用の労働条件を規定してきた。近年は若年層で非正規雇用が急増し、ひとたび労働と家庭から排除されると、一気に貧困に陥ってしまう実態がある。本書は、見えにくい女性の貧困問題を可視化し、女性たちを支援する現場の報告も交えつつ社会的支援策を検討する。
感想・レビュー・書評
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「女性は男性に依存することが前提として社会の仕組みが出来ているため、女性が自分の稼ぎだけで生活していくのは困難である」という事を様々な職業の人が自分の仕事を通じて思う意見を書いたものです。
特に若年層の女性(10代,20代)の貧困や孤立について沢山書かれています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シングルマザー、母子家庭。この2つの言葉を聞けば、女性の下層化についても何となくイメージが浮かぶのではないでしょうか。
戦後高度成長期、女性の既婚率は97%だったと言われています。また、その当時の女性は、収入源を父親もしくは夫に依存しており、離婚した場合でも養える実家が受け皿になっていました。しかし、1990年以降の世界的なグローバル化によって、そのシステムは機能不全に陥りつつあります。それにも拘わらず、「専業主婦」のイメージが強いためか、社会問題として見落とされがちです。
就業を主に研究している編著者は、本書を通してこの問題の可視化と支援策を模索しています。
京都外国語大学付属図書館所蔵情報
資料ID:611049 請求記号:367.21||Kos -
国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11328003
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社会
ジェンダー -
貧困や格差について近頃では頻々と問題視されているという話を見たり聞いたりすることがあるように感じます。
数年前「最貧困女子」なる本を読んで衝撃を受けたことを思い出し手に取りました。
産まれては父という男に養われ、嫁いでは夫という男に養われ、そうではない女は様々な社会的犠牲を払いつつ下層へ落ちても生きてゆく…現在パート主婦の立場である私はとても他人事としては読めませんでした。
自分だっていつ貧困になるかわかりません。そうなった時どうやって自分はサバイブしていけばいいのかと考えつつ読みましたが、答えは出ませんでした。
女性のホームレスは見えにくい。見えにくいものほど深刻なのが貧困や福祉の問題だといつも思わされます。 -
貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784326653942 -
女性の貧困は見えにくく、いくつもの問題を抱えて抜け出せなくなっていることが多い。
昨今派手な『女性の活躍』が注目を集めているけれど、それよりも、女性が広く自立して生活できる社会づくりが進められてこそ、本当に女性が活躍できる社会なのではないかな?
例えば、6割の女性が出産を期に退職し、パート労働などの非正規雇用に就いている現代、離婚によって女性はたちまち貧困層に堕ちる…しかも今日、3組に1組のカップルは離婚していると言われている。
例えば、高齢になった親に介護が必要になった場合、それは妻や娘の肩に負担がかかり、仕事をしているときは退職を期待される。
例えば、このあいだも産んで間もない赤ん坊を路上に放置した若い母親が逮捕されて、その行為自体は決して許せないけど、そこに至る背景はあまり公にならない。
結局、社会も家庭も女性に自立した生活設計を求めてないのだ!産み育てる性だからこそ身の自立をしっかりする必要があるのに。
貧困女性に対する政策的対応にも遅れが目立つんだよね。
学びの多い著作に巡り合えた感慨と同時に、最近の女性活躍施策に少し違和感… -
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