ノワール文学講義 ——A Study in Black

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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784327481636

作品紹介・あらすじ

アメリカン・ノワールの源流をたどる
出口がなく閉塞したこの世界で、不条理な運命に翻弄されてあえぐ人間を、犯罪ドラマのスタイルで描く「ノワール」――ジム・トンプスンの復活やジェイムズ・エルロイの活躍以降、文学・映画において、今日ますます切実な表現として求められているジャンルの起源と根源を、『「マルタの鷹」講義』の新鋭が究明する。

感想・レビュー・書評

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  • 大変勉強になりました。

    「ノワール」を定義することの難しさは、オットー・ペンズラー&ジェイムズ・エルロイ編の”The Best American Noir of The Century”の序文でわかっていたことですが、詳細に解説されると「なるほど……」となります。

    この本の白眉は「ファム・ファタール事件簿ーーハードボイルド探偵小説の詩学」だと思いますが、これが博士論文の一節ということにある意味安心しました。
    このレベルの評論を軽々と書いていたら、化け物だと思いますし、私も自信を無くしてしまうので。

    ダシール・ハメット論を目当てに読んだのですが、全体的に示唆に富んだ素晴らしい評論集だと思います。

    光文社古典新訳文庫の『ガラスの鍵』解説は既読でしたが、それでもエキサイティングでした。

  • ノワールに飲み込まれるのであーる。

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    http://www.kenkyusha.co.jp/purec/#ISBN978-4-327-48163-6

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著者プロフィール

諏訪部 浩一 (すわべ・こういち)
1970年東京生まれ。アメリカ文学者。上智大学文学部英文学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科欧米系文化研究専攻英語英米文学専門分野博士課程中退。ニューヨーク州立大学バッファロー校博士課程修了、Ph.D。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部英語英米文学専修課程准教授。著書に『ウィリアム・フォークナーの詩学』『アメリカ小説をさがして』(ともに松柏社)、『カート・ヴォネガット トラウマの詩学』(三修社)、『『マルタの鷹』講義』(研究社、日本推理作家協会賞[評論部門]受賞)『ノワール文学講義』(研究社)など。訳書にフォークナー『八月の光』(岩波文庫)、同『土にまみれた旗』(河出書房新社)などがある。

「2022年 『薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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