廃線寸前! 銚子電鉄 (交通新聞社新書151)

著者 :
  • 交通新聞社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784330018218

作品紹介・あらすじ

銚子電鉄は逆境の中、なぜ存続し続けられるのか。
経営を改善すべく突飛なアイデアやイベントを
どんどん仕掛けてきた銚子電鉄。
その「絶対にあきらめない」勇姿とチャレンジの数々を、
「まずい棒」を考案した寺井広樹が紹介。

感想・レビュー・書評

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  •  銚子電鉄は、路線延長6.4kmで乗車時間19分のローカル鉄道。経営が非常に苦しくて、いつ経営破綻してもおかしくない会社というイメージがある。鉄道会社なのに自転車操業と揶揄されたりもする。帝国データバンクには「米菓製造」で登録されているという。ようは「せんべい屋」だ。ぬれ煎餅やまずい棒は食べたことはないが、名前くらいは知っている。会社と商品名の知名度は、おそらく全国区だろう。

     本書はなかなか大胆な題名だが、悲壮感といったものは無い。サブタイトルにある「底力」について書いてあるのだ。著者の寺井広樹氏は、まずい棒の発案者であり、銚子電鉄のいろいろな企画をプロデュースしてきた人物。まじかで銚子電鉄を見てきており、バカバカしいと思える企画をいかに実現させたか、数々の自虐ネタや暴露話も含めて紹介している。巻末には、社長と市長の対談があったりして面白い。

     新型コロナウイルスの流行の影響もあり、銚子電鉄の経営は大変苦しいようだが、「底力」を発揮して廃線だけは免れてほしい。

  • すごいなぁ!
    とにかく廃線だけは避けようとした結果
    物販のほうが鉄道業より売り上げ良いんだ〜。
    でも、それで地域の足が守れるなら。

    第三者が取材したルポじゃなく
    どっぷり当事者の書いたノンフィクションだから
    熱い想いが乗っかってますね。
    テツ本だけど、ビジネス書でもあるかな。
    絶対「そのまま」は真似できないと思いますが(笑)

  • ある意味有名な銚子電鉄の鉄道以外のいろんな企画の裏話。短いのでサクッと読める。役員報酬が濡れ煎餅って本当かいな。ただ、大した報酬が出てないのは明らかで「好き」でやっているんだろうなぁ。仕事・家庭以外にこういう場所があるのは、いいなぁと思ってみたり。
    実現していない?らしいけど「ふるさと運転士」の企画は面白いなー。銚子は自分の「ふるさと」ではないけど、、、 近くにあったらこの企画に乗ったかも。(笑)
    また、コロナで「試食」ができないから売り子が「自食」しておいしさをレポートって面白い。そりゃ自分のところの商品なんだから「まずい」とは言わないだろうけど、このあたりも(社長含めた)キャラクターによるところが大きいだろうなぁ、愛されキャラというか。
    この本で知ったけど、まずい棒って黙認なんだ。あぁいうパロディというかそういうネタってどこまで相手にOKをもらう必要があるのか、難しいよね。
    全体的に大変な状況であるけど、前向いて「できる」と思ってやってれば支援する人が現れたり、突拍子もないアイデアが出たり、というところは、色々なところで共通する考え方だよね。

  • ふるさと銚子を走る赤字ローカル鉄道・銚子電鉄。著者と銚電のつながりは、2016年に「全米感涙協会」が外川駅=ありがとう駅というネーミングライツの駅を認定したことに始まった。U工務店の経営者が銚電の経営をガタガタにしてしまい、存続の危機が常態化してしまった。そんな鉄道会社を熱意とユーモアで必死に支えている竹本社長と銚電社員の皆さん。まずい棒や映画「電車を止めるな!」の、知っているようで知らなかった裏話を知ることができた。2023年銚子電鉄100周年を笑顔で迎えたいな。

  • 銚子電鉄を応援したく、この本を買って読んでみた。地元の活力の一端をになうため、様々なアイデアを実行に移していることがよく分かる。ちょうど、NHKで朝ドラ「澪つくし」を再放送していたので、銚子電鉄をますます応援したくなった。

  • 鉄道会社なのに米菓製造⁉️
    電車屋なのに自転車操業の自虐ネタ面白い

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著者プロフィール

文筆家。1980年、神戸市生まれ。『副業AV女優』(彩図社)、『AV女優の家族』(光文社新書)をはじめとするAV女優のリアルに迫る書籍のほか、超常現象やオカルトの研究をライフワークに『オカルト怪異事典』(笠間書院)、『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、絵本『ようかい でるでるばあ!!』(絵:日野日出志、彩図社)など六十冊の著書を持つ。

「2021年 『伝説のAV女優』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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