- Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334031152
作品紹介・あらすじ
人種もバックグラウンドも違う人々の集う「知の坩堝」の中で、世界はどう語られ、議論されているのか。日本のネットジャーナリストの草分け的存在田中宇と新聞記者の大門小百合がハーバード大学で見たアメリカの「表の顔」と「裏の本音」。アメリカは世界をどうしようとしているのか?本書を通して見えてくる。
感想・レビュー・書評
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ニーマンフェローシッププログラム、という世界中のジャーナリストに限定した10ヶ月間のハーバード大学留学を経験した妻と、それに同行して、あらゆる国際関係のゼミやセミナーなどを受講した国際ニュース解説者の夫。ふたりがハーバード大学での留学期間を経て、感じたことを、ふたりそれぞれの目線から章ごとに変わるがわる書かれている体験記。
夫婦二人の視点が異なることが、むしろハーバード大学での授業や生活が思い描きやすくなって、面白かったと思う。特に、読んでいて感じたのは、ハーバードの財産は、そこでの授業だけでなく、そこに集まる世界トップクラス級の人たちなのではないかと思った。その会話や出来事の片鱗から、アメリカ及び世界中の情勢、微妙な国同士の関係が垣間見えるのがリアルだった。文体も全然違うので、2人の視点で一冊の本を仕上げていくことで、章ごとのトンマナが全然違うのも面白かった。
読んでいるだけで留学して、現地に飛び込みたくなる一冊だった。 -
どうもハーバードで語られる世界戦略という題名には追いついていなかったように思う。
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ニーマンフェローについて菅谷明子さんの体験談を読み知った。他にも日本人でニーマンフェローを経験された方がいないか調べてみて、大門小百合さんとこの本のことを知った。
読みやすい文章でたぶん2時間くらいで軽く読めた。
ニーマンフェローやハーバード大学の教育についてだけでなく、一年弱の留学生活を通じて学んだ異文化理解(あるいは日本文化に関する気づき、発見)についても書いてあり興味深かった。
「はじめに」に解説されている通り、この本は、ハーバードが「好き」な小百合さんと「嫌い」な宇さんのご夫婦で分担して、構成されている。単純にハーバード大学やニーマンフェローのプログラムについて褒めるだけでもなければ、批判するだけでもなく、絶妙なバランスがとれている。
個人的な関心から特に印象に残ったのは、第9章の「コンピューター記者と報道カメラマン」だ。フェローたちのコンピュータアレルギーが伝わってきて興味深かった。ハーバード大学のプログラムに参加できるほど優秀な人たちでも、コンピューターの扱いにこうも苦労するのかと思った。2000年から2001年にかけての話なので、ある程度割りひいて考える必要はあるが、デジタルテクノロジーを活用したジャーナリズムはやはりまだ新しい発展途上のものなのかもしれない。
@jt_sayuridaimon -
タイトルはややミスリーディング。正確には、「ハーバードプロフェッショナルスクール留学日記」と言ったところ。HBS、HLS、HKSあたりへの留学を考えている人には、大学の様子を知るのにちょうどいい。
すでに留学している身としては、目新しいものはなかったし、新しい視座を与えてくれるものではなかった。
「理論的なアメリカ人、雑学的な日本人」との見方を田中氏は挙げているが、私の印象は逆。HKSの学生は非常に教養があって、私は到底かなわない。アメリカ人の知識のすそ野が狭い、と感じたのは、田中氏自身がジャーナリストだから物足りなく感じた、ということなのではないか。 -
ちょっと難しかった。
アメリカ個人主義、地方自治の起源みたいな話はおもしろかった。
ハーバード、ボストン、マサチューセッツ。 -
127ページから133ページにかけての報道カメラマンの声がすごく印象深い。
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ハーバード大学のケネディースクール体験談。
スクールの内容と言うよりも、ハーバードが合衆国に果たしている役割などが分析されていて読み応えがあります。
ただ途中からスクール贔屓的な内容が続いてしまい。飽きが来てしまいました。ご夫婦で書かれているので、それぞれの視点から見れるのは良かったのですが、もう少し変化をつけて欲しかったかも。
筆者は諦めろと書いてますが、大学と政府の結びつきは日本でももっと強くなって欲しいですが、日本の大学にそのパワーがないのも実情なのかな。