- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334034818
作品紹介・あらすじ
就職活動(通称「就活」)をテーマに、企業の人事や大学の教職員、就活中の大学生らに徹底取材したあと、腹の底から出てきたのがこのひと言だ。「私は納豆のようにねばり強い人間です」と、決まり文句を連呼する"納豆学生"、「企業は教育の邪魔をするな」と叫ぶわりに、就職実績をやたらと気にする"崖っぷち大学"、営業のことを「コンサルティング営業」と言い換えてまで人材を獲得しようとする"ブラック企業"-「企業と社会の未来をつくる行為」「学生個々人が未来に向けて大きな一歩を踏み出す行為」であったはずの就職活動は、いまや騙し合い、憎しみ合いの様相を呈し、嫌悪感と倦怠感が渦巻く茶番劇に成り下がった。さて、いったい誰が悪いのか。
感想・レビュー・書評
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日本独自?の新卒一括採用を始めとした就活事情。学生、大学、企業それぞれに対する取材から、全体像を説く。
結局自分は就活もせず大学を卒業したが、その時にどういうつもりか一応読んでいた。
10年経ったが、当時と就活事情は変わったのだろうか。有名企業に一極集中という時代はではないのだろうとは思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気持ちいい一冊。
ただひたすらにイタい就活生をdisるのではなく、その背景というか彼らを取り巻く環境全体(具体的には大学、企業、就活情報会社)の文脈を捉えた上で就活自体をdisっているのがたまらなく気持ちいい。
おわりに の「就活は気持ち悪い」という頁は秀逸。
是非、就活を終えた学生も今後就活を控えてる学生も彼らの保護者も就活関係者も、皆に一読してもらいたい一冊。 -
ジャーナリストが大学生の就職活動を取り巻く環境について、赤裸々に真実を書いています。読み終えた時に「作者は各業界から、叩かれないのだろうか…」と心配したほど。こういった本を読んでいれば、余計な情報に振り回されることを減らせるでしょう。貴重な『新卒』というチャンスを大切にするためにも、ぜひ読んでおいてください。
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これから就職活動を始める大学生にオススメ。
マニュアル本を読む前に! -
就職活動でなかなか演習に参加できない方を責めないために読んでみる。
内容は筆者らの言うとおり「問題提起」のみ。 -
無意識下の就活。たとえインカレで他大学の人と話す、といった些細なことでさえ面接では有利に働く。慣れの問題である。
就活で目にする企業情報がただの「広告」であることを理解するだけで、少し心の荷が下りるのではないか。どこも結局は商売としてやっていて、失望というよりはむしろ安心する。
結局バカヤローはバカヤローって言ってる奴なんだね。でも、踊らされていることをわかっててもなお、踊り続けるしかない現状を変えないと無理だよね。俯瞰して就活を見るのには最適な本だった。 -
就活がどれだけ茶番であるかがよくわかります。 “自己実現”だとか“やりがい”だとかそんな漠然とした言葉に騙されてはいけません。 すべては○○ナビをはじめとする儲けたい就活支援会社とマルクス風に言えば搾取する側になる企業と納税させたい国家による資本主義の象徴のようなものです。 就活をしたらバカになるんだとすら思いました。 揺れ動いている就活生は読まないほうがよいかもしれません。
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学生時代は遥か昔だが、人事目線でもためになる。
何が一番いいかといえば、こんな馬鹿馬鹿しいお祭りもどきにまだまだ学生に企業は踊らされるという現実を知らしめてくれることにある。 -
就活中の大学生や大学教職員、企業の人事の人たちに徹底取材し、現代の就活事情を解説した本。
それぞれの立場から見た「就活」の舞台裏を知ることで、日本の「就活」の問題点が浮き彫りになっています。本書を読めば、就活というイベントを冷静にながめることができます。 -
氷河期の再来…
世界大不況により経済が悪化する中、就活が厳しくなっている現在。
新入社員を早く得るためにどんどん就活の時期が早まっている。
そんな状況下、『就活のバカヤロー』と叫びたくなるような事態が進んでいるらしい。
学生、大学、企業、就活支援企業のそれぞれの観点から就活のア然とする実態を暴く。
下手に就活マニュアルを見る前にこれを見ておくと勉強になる、らしい。
これから就活を行う大学生は見ておくと参考になる一冊だと思います。