- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334038663
感想・レビュー・書評
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本書にあるとおり、「農業こそが日本の次の産業になる」と、私も思う。
そのためには、多くの人が農業に関心を持ち、現在の日本の農業界を変えていかなければならない。
本書は、日本の農業界を変えるためのヒントが詰まった、重要な一冊だろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の農業の競争力のなさの原因を歴史的背景から説明してあり、非常にわかりやすかった。
またローソンの新浪社長や「農家はもっと減っていい」の著者である久松農園の久松さんとの対談や、オランダの農業事情やJAについてなど幅広い項目に触れ、日本の農業の今後のあり方を示した本。
とても読みやすく、知見の広がる本だった。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685491 -
2021.1.24-1.25
日本の農業の現状を考察、論じている一冊。
「日本の農業は間口が狭く閉鎖的」なのは国策による時代背景や政策による思惑にその原因の一端があるという。そうであれば、歴史を転換して開かれた産業にしていく術もあるのではとの問い。
援農を通じて農家さんと関わりを持つようになって、本書の言わんとすることを肌感覚で感じていた。
人が生きていく上で必須の食物生産者である農業。その農業が世の中の人にもっと身近になるにはどうしたらいいのだろうか。
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いろんな本が出てる割に、動きがないよね。農業界。
従事者が減って、つまり有権者が減って、JAの勢力が落ちてきたらやっと変わり始めるのかな。その頃には後手なわけだけども。 -
農業をビジネス視点で書かれている。新しい見方ができて面白い
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農業経営という選択に壁がある現状。仕組みを変える動きはあるが、多くの翻弄された人達の存在も無視できない。農業に未来はないと絶望して耕作放棄した世代がいたこと、そして今新しい世代が希望を持てるように変わりつつある。経営面で参考になる話だったが、細切れの小規模農家のままでは競争に残れない。しかし競争原理で淘汰されるべきと片ずけられない。時代においてけぼりの分野。政策は迷走して新たな犠牲が出ないようにしたい。
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2016年度最初の読了。何が驚いたって島耕作が会長になっていたこと! それは兎も角、日本農業の問題点はやはり第三者が評価することによって明瞭になる。政治家や政府の誤った指針、補助金は、農家の競争力を奪う結果になっている。戦後の農地開放も、農地が細切れになった要因として挙げているが、所有権は素より賃借権ですらままならない現行法制を変えるのは大変だ。著者は農業への一般企業参入を推進する考えのようだが、それが順当であるかどうかは本書では判断できない。
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米農家の娘として農業に関心は持ちながら学問として学んだ事がなかったため、これが農業に関する本1冊目である。
p83
「農業に就職という概念を」
日本は昔ながらの家族経営農家が多い。工業が発達しておらず農業で食べていけた頃はそれでよかった。しかし時代は変化している。今までの農業の形では窮屈になっているなら変えるしかないのだ。
農業の大規模化・機械化が進むと弱肉強食が進み小さくやっていた農家は潰れてしまうという課題はある。しかし農業経営者になれず、ほかの業界にも進めない人は農業企業に就職すればいいのだ。
p106
クリエイティブインダストリー
農業と全く関係ない業種と組むこと
p108
手厚い庇護政策が、農業をダメにしている。
ビジネスとして成長しなければ生き残れない。 -
この本を読むまで農業は「大変・儲からない・泥臭い」あまりいいイメージはなかった。しかし、大分やオランダで実践される先進的かつ合理的な農業経営。日本酒『獺祭』や近大マグロなどの“攻める”農業。これからは「農業こそが日本の次の産業になる」農業が持つ可能性はもの凄く大きいという。農協や補助金、米価のカラクリといった農業に係る諸問題も論じられており、自分のように、農業は詳しくないが「いずれは農業関係の仕事がしたい!」という人向けの農業入門書となっている。強いて言えばTPPにもう少し深く切り込んだ展開が欲しかった。