俺はどしゃぶり (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334738631

感想・レビュー・書評

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  • 本作は、アメリカンフットボールが題材の学園ドラマ。とある私立高校の国語教師が、愛するアメフトを広めるため、同好会の立ち上げに奔走します。

    ハリウッド映画だと時々見かけるアメフト物ですが、日本では珍しい。生一本の主人公と個性派揃いの部員たち、学校関係者を巻き込んでの青春喜劇は現代版「坊ちゃん」のよう。アメフトの知識は全く無かったけど、楽しく読めました。

    映画化したら「ウォーターボーイズ」的な良い作品ができそうな気がします。

  • メインの表題作は面白く読めた。アメフトを軸に教師と高校生の触れ合いをドタバタ調で描いている。テンポよく進むストーリーと笑いを誘う文章は読んでいて楽しい。しかし、アメフトのルールも用語も知らない自分には、練習や試合場面で出てくる用語は難解。そのたびに後ろの注釈で確認しなくてはならなかった。

    他に、主人公の大学生時代を描いた短編がメインストーリーの後に二編。これが、いただけない。酒を飲んでる場面ばかりが目立つ。メインストーリーが、良い感じで読めただけに、その後でこの二編を読むと残念な気分。
    文章もメインストーリーに比べて粗っぽい気がする。メインストーリーの後にこの二編を置いてるのは、構成ミス。最初の好印象が薄らいでしまった。

    メインだけなら☆4個だけど、総合で☆2個。

  • 文庫になってたので再読。昔読んだときと同じく好印象。「がんばれベアーズ」的な話は個人的に鉄板ネタ。

  • 高校のアメフトチームを、監督の立場からの視点で描く。
    文章にスピード感があって、するする読める。

  • アメリカン・フットボールのいわゆるスポーツ小説。

    表題のメインストーリーとなる舞台は
    主人公の「俺=どしゃぶり」が勤める私立高校にて
    新設されたアメフト同好会についてですが、
    その他にも"どしゃぶり"の色々なストーリーが短編として入っています。

    素人高校生チームと監督であるどしゃぶりのてんやわんやなお話なのですが、
    スポーツ度とコメディ度が半々になっていて、
    アメフトのことが分からなくとも楽しめる1冊かと思います。

    個人的に、私がしているアルティメット・フリスビーとアメフトは似ている点があり、
    そして、単純にスポーツ、スポーツ小説が好きなので(笑)
    ゲームやプレーの描写は入り込んでしまいました。

    アメフトのことと、学生たちのことと、お酒のことと、そしてちょっぴり恋愛のことと。
    アメフトに興味を持つこともあれば、
    お酒を飲みたくなることもあれば、
    とにかく笑ってしまうくだらない下りもあります。

    著者である須藤さん、私は「フルスウィング」で野球ものを、
    アンソロジーの「ぼくらが走りつづける理由」でアイスホッケーものを読み、
    スポーツに精通している方なんだろうな、と思っていたところ、
    彼はもともとスポーツライター出身だったようです。

    レビューを書いている今現在、続編である「どしゃぶりが好き」を読んでいるのですが、
    埼玉が舞台となっているので、埼玉出身の私にとっては
    馴染みのある場所がたくさん登場してきて、一味違う楽しみも・・・☆

  • 一話目は純粋に楽しい。二話目、三話目での主人公の葛藤もまた味があった。

  • 何だかメジャーなのばかり並べちゃったから、マイナーなんだけどもいい話を。スポーツ小説の佳作。ダメな生徒たちを導くラクビー出身の熱血教師物語。

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。駒澤大学文学部卒業。スポーツ誌の編集者などを経て、1999年第5回小説新潮長篇新人賞を受賞し、作家デビュー。おもな作品に、『おれたちのD&S(デマンドアンドサプライ)』『どまんなか1~3』『セキタン! ぶちかましてオンリー・ユー』『3年7組食物調理科』『小説の書きかた』『走れ! ヒットン』(講談社)、『消えた大関』(PHP研究所)、『デッドヒート 上・中・下』(角川春樹事務所)、『スクールセイバー 学園危機一髪!』『フルスウィング』『押し出せ青春』『セコンドアウト』(小学館)、『俺はどしゃぶり』(光文社)などがある。

「2019年 『スポーツのおはなし 柔道 柔道がすき!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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