- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334753733
感想・レビュー・書評
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最後の戦いというタイトルからスターウォーズみたいなものを想像していたけど、違った。
もっと地味で、むしろ「黙示録」を彷彿させる。 -
完結巻。最初からかなり後の方まで不穏な雰囲気。
シフトとパズルの上下関係はいつの時代もこのようなことがあるんだなと思わされるし、そのシフトの上に立つ者もいるというのがまた・・・リアル。
ナルニアが「終わる」という展開にもびっくりした。この物語がキリスト教の価値観を体現していることは分かっていたつもりだけど・・・ひとつの物語の中で、その世界の創生から終焉までを見せるなんてことはあまりないんじゃないかと思う。もちろん、なくなったわけではなく・・・というオチなんだけれども。
「いつかぜひ読んでみたいとあこがれている物語の景色」がひろがる、ほんもののナルニア・・・見てみたいなぁ・・・。しかしそこはいわゆる天国なんだよな、とも思う。
あと、アスランとエメスのやりとりも印象的だった。だれに誓うかではなく、なにを誓い、なにを行なうかが重要なのだと。 -
シリーズ完走、最終巻
子供の頃は、宗教観が強すぎ、なぜ滅亡なのか事故死なのか全く釈然としなかったけど、大人になった今ではナルニアは何も終わってないのかと気付く。
終盤のカーテンコールのような演出も嬉しい。 -
ナルニア国最終話。私は『魔術師とおい』から読んだから、てっきりジェイディスとアスラン側の戦いかと思っていたんだけど、そうではなかった。
ずっと読んできたナルニアがなくなってしまうのは、とても寂しかったけど、極めてキリスト教的な話だな、と思いながら読了した。 -
井辻朱美の解説はネタバレ
リリアン王から二百年も経つとナルニアの空気も濁ってきて、(20世紀の執筆当時と同じく)“救世主の再来”と思われた獅子があとで「なんであんなに従順に恐ろしいことをしたのだろう」Tyrantだったりする。王と一角獣が殺人をしたのは良くなかったが劫初から植わっていた〈国の守りの木〉を伐ることは、国家反逆罪に当たる。引き返しで名乗り出たのは最悪だった。“保護者”たるべきルーンウィットはあっさり殺され、地球からの二人が事情がわからないのは同じ。
偽アスランは早くに正体がバレるが、
熱望するアスランは姿を見せない。
魔神は実在した。位相転換した世界で〈ナルニアの友〉はMentorとなり -
原書名:THE SILVER CHAIR
〈大釜池〉のほとりで
王の早計
大ザルの天下
その夜に起こったこと
王に助け現る
一夜の大仕事
ドワーフの本性
ワシがもたらした知らせ
〈厩の丘〉の大集会
誰か厩にはいる者は?
急転直下
厩の中へ
かたくななドワーフたち
ナルニア、夜となる
もっと高く、もっと中へ!
影の国に別れをつげて
著者:C・S・ルイス(Lewis, Clive Staples, 1898-1963、北アイルランド、小説家)
訳者:土屋京子(1956-、愛知県、翻訳家)
解説:山尾悠子(1955-、岡山市、小説家)