蜃気楼の王国 (光文社文庫 た 43-1)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334774004

感想・レビュー・書評

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  • これは非常に優れた歴史ミステリーだ。堪能した。源為朝琉球漂流伝説、源義経の清朝始祖あるいはジンギスカン伝説、崇徳上皇を描いた雨月物語、琉米修好条約を巡っての5篇の短編がめくるめく面白さだ。東郷元帥、秋山真之、シーボルト、遠山の金さん、上田秋成、葛飾北斎、滝沢馬琴、ペリーという煌めく登場人物たちが推理、活躍を見せる。作者は歴史の襞に分け入って、もしかしたらこうだったかもしれないと思わせる。それぞれ当時の権力側の思惑が入った生臭い推測がなされるのが、いかにもという感じだ。

    • goya626さん
      さいです。
      さいです。
      2021/04/26
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      goya626さん
      読みました!割りと好みなので次に進む予定です。
      goya626さん
      読みました!割りと好みなので次に進む予定です。
      2021/12/04
    • goya626さん
      おお!高井忍は、結構面白いですよ。
      おお!高井忍は、結構面白いですよ。
      2021/12/04
  • ポスト・トゥルース時代のミステリと高井忍の歴史ミステリと。 - 名馬であれば馬のうち
    https://proxia.hateblo.jp/entry/2017/04/13/002249

    蜃気楼の王国 高井忍 | 光文社文庫 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334774004
    蜃気楼の王国 高井忍 | フィクション、文芸 | 光文社
    https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334929299



  • 日本史上、猛将と呼ばれ、歴史に名を残しはしたが、その後がようと知れず、文献にも残らず、伝説のみが残される。そんな時代小説ミステリ。

    源義経。義経はその後、蝦夷に渡りそこから満州へ渡り、モンゴルへ。そこからジンギスカン(チンギスハン)になる。
    源為朝。為朝はその後、琉球へ流され、尚氏より遥か前の琉球の英祖となる。
    数々の歴史書でも未だ求め続けられる、歴史上の謎。都市伝説とも取れるが...
    とは言え、現在の領土問題の実行支配を考えると、どの時代から見るかで変わってくるよな。
    沖縄が抱える暗部の複雑さを分かりやすく捉えられる一冊でした。

  • ドグマを疑ってかかる大切さを教えてくれる本。

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著者プロフィール

1975年京都府生まれ。立命館大学卒。2005年、綾辻行人・有栖川有栖両氏に絶賛され、短編「漂流巌流島」で第2回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。文芸社からは『浮世絵師の遊戯 新説 東洲斎写楽』、『近江屋 一八六七年』を刊行。その他の著書に『名刀月影伝』(KADOKAWA)、『妖曲羅生門 御堂関白陰陽記』(光文社)、『京都東山 美術館と夜のアート』(東京創元社)などがある。

「2021年 『【文芸社文庫】 新説 東洲斎写楽』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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