大阪人の胸のうち (知恵の森文庫 b ま 4-3)

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  • 光文社
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  • / ISBN・EAN: 9784334784829

感想・レビュー・書評

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  • 大阪のうどん屋で
    「おばちゃん、きつねちょうだい」
    と言うと、
    甘くて染みウマの
    ジューシーなお揚げさんがのった
    うどんが出てきます。

    けど、関東で
    「きつね」を注文すると、
    うどんにする?
    そばにする?
    と聞かれてビックリでした(汗)


    あと同じく大阪のうどん屋で
    「たぬきちょうだい」と言えば
    刻んだお揚げさんの入った
    お蕎麦が出てくるのが常識なんやけど 、
    関東ではまたまた
    うどんか蕎麦かを聞かれ、
    お蕎麦というと
    出てきたのは油あげではなく
    なんと天かすの入ったお蕎麦!
    (関西では天かすは
    基本タダでトッピングできるのです)


    こんなに小さな日本で、
    たった500kmしか離れていない
    東京と大阪でも、
    なんやかんや違いがあって
    ホンマ面白いですよね♪


    本書は上京して十数年、
    大阪出身のイラストレーター
    益田ミリだからこそ分かる
    大阪人の胸のうちを綴ったイラストエッセイです。


    『一家に一台、
    タコ焼き機があるってホント?』

    『お好み焼きとご飯を
    一緒に食べるってマジ?』

    『(めっちゃ、むっちゃ、めちゃめちゃ、むちゃむちゃ、めっさなど)
    超を表す言葉の
    バリエーションの多さがスゴい!』

    『いち、にぃ、さん、しぃなど
    数を数える時や挨拶のときは
    節をつけることが多い』

    『大阪出身ということだけで面白い人だと認定され、
    面白さのハードルが自動的に上がってしまう』

    『いんじゃん(じゃんけん)は標準語だと思っていた』

    『忘れ物をして家に取りに帰ってきたとき、必ず
    ちゃうねんって言う』


    などなど、まぁ簡単に言えば
    ミリさんが上京して気付いた
    大阪人のあるあるネタのオンパレード集なんやけど、

    ミリさんのおっとりした人柄と
    素朴だけど味のある
    独特なイラストのおかげで
    自分自身納得しながら
    終始笑顔で
    ほっこりした時間を過ごすことができました。


    しかし他県の人が読んだら
    コレどう思うんやろ?(汗)



    大阪を離れて暮らす人なら
    懐かしく思うだろうし、

    リアルタイムな関西人なら
    思いっきり共感できるだろうし、

    他県在住で
    初めて大阪の秘密に触れる人なら
    カルチャーショック間違いナシだし(笑)

    外国人なら…


    しょ〜もない関西弁覚えてしまうかも(汗)
    ↑あかんや〜ん



    とにかく
    大阪人に興味のある人なら
    かなりオススメです(笑)

    • 円軌道の外さん

      あはははは(爆)
      まろんさん、
      楽しいコメント
      ありがとうございます!

      『いんじゃん』は
      大阪ではじゃんけんの意味で
      ...

      あはははは(爆)
      まろんさん、
      楽しいコメント
      ありがとうございます!

      『いんじゃん』は
      大阪ではじゃんけんの意味で
      「じゃんけんポイ」のことを
      「いんじゃんでホス」
      って言います(笑)


      「なおす」は「しまう」と同じで、
      かたずけてという意味ですね(笑)


      あと机や大きな荷物を運ぶときに
      「そっちかいて!」
      (そっち側持って)

      って頼むと
      ほとんどの他県の人は
      体を掻くことやと思って
      面食らってしまうみたいです(笑)(^_^;)



      おおーっ!!
      まろんさんは北海道ですか〜(^O^)

      一昨年富良野に行って
      食べ物は美味いし
      自然は美しいし
      人は優しいしで、
      もう北海道に移住したいくらい
      ハマってしまいました(笑)

      てか、茶碗蒸しの底に栗の甘露煮とか
      お赤飯に甘納豆とか
      ビックリしましたよ〜(汗)

      北海道では
      それが普通なんですか?


      自分は
      『ケンミンショー』っていう番組が好きなんやけど、

      ところ変わればなんちゃらで
      住んでる地域によって
      常識が非常識になったり、
      いろんな違いがあって
      面白いですよね♪


      2012/05/23
    • まろんさん
      「そっちかいて」も知らなかった!
      心の中の「素敵な関西弁メモ」に書き加えておこう! φ(・ェ・o)~メモメモ

      おお~、富良野に行かれたん...
      「そっちかいて」も知らなかった!
      心の中の「素敵な関西弁メモ」に書き加えておこう! φ(・ェ・o)~メモメモ

      おお~、富良野に行かれたんですか~!
      いちめんのラベンダー畑とか、『北の国から』の舞台だったりとか、
      北海道らしい、素敵なところですよね。

      北海道は寒さに対抗してカロリーを蓄えるためなのか、
      茶碗蒸しに栗の甘露煮は、ほんとに定番で、
      スーパーで売ってる茶碗蒸しにも、ちゃんと栗が入ってます!
      お赤飯に甘納豆は、私が小さかった頃はふつうだったんだけど
      今は昔ほど幅をきかせてないかも(笑)

      あと、私が気にいってたのは北海道の七夕で、
      なんと、ハロウィンみたいに、子供たちが提灯を下げて
      「たけ~にたんざく たっなばったまーつりー」と歌いながら
      玄関に七夕の笹飾りを飾った家々を廻って、
      ろうそくやお菓子をもらう、というものです。

      もともとはろうそくをもらう行事だったらしいんだけど
      だんだん豪勢になって、お菓子をくれるお家がふえてきて
      七夕のあとの子どもたちは、しばらくはおやつに困らない
      素敵な日々を過ごしたのでした♪
      2012/05/23
    • 円軌道の外さん

      あっ、寒さに対抗するために
      甘いのが必要なんですね(^_^)


      てか、北海道の七夕って
      まさにハロウィンですやん(笑)
      ...

      あっ、寒さに対抗するために
      甘いのが必要なんですね(^_^)


      てか、北海道の七夕って
      まさにハロウィンですやん(笑)

      子供たちは大喜びですよね♪


      貴重な情報ありがとうございます!

      今度北海道行ったら、
      絶対茶碗蒸し探します(笑)(^O^)



      あと自分は方言好きなんで
      仕事でいろんな地域に行くたびに
      地元の人と
      なるべく直に話すようにしてます(^^)


      地元の言葉に触れると
      日本ってやっぱいいなぁ〜って
      ホッとするし、

      他の地域の県民性を知れば知るほど
      そこに住む人たちが身近に感じられて
      日本という国が
      また好きになります♪

      2012/05/25
  • 本書はいわば、わたしにとっての関西バイブルの集大成みたいなものになりそうです。
    このタイミングで読めたのも感慨深いものがありました。

    「関西絵ことば辞典」http://booklog.jp/users/fumix/archives/1/4894449048
    で、もうこれに勝るものは出てこないだろうと思っていましたが、
    まさか益田ミリさんからそれを出されるとは思ってもみませんでした。
    参りました。
    「すーちゃん」はじめ、数々の作品を読ませてもらいましたが、
    作品を読んでるだけでは決して大阪出身と思えないのが正直なところですが、
    本書ならびに光文社知恵の森文庫三部作(と勝手に命名)を読むと、
    やはり流れている血は大阪であり、どちらかというとソフト大阪人のイメージがつきました。

    日々の生活の中で慣れ親しんできたあのフレーズ、このニュアンスを、
    あらためておさらいするように読み進めていけました。
    さらに今回新たな発見もいくつかあり、
    例えば前の職場の方たちの呼び名が、確かに「っ」が入る率がものすごく高くて(P72参照)おもわず目から鱗。そして(笑)
    さらにこれは住み慣れてだいぶしてから知ったことだったので、
    一時自分の中で激しくブームだった「大阪ドレミ」(P29~参照)

    でも一番衝撃的だったのが、わたしの知らない梅田周辺を、この本で知ることなり、時代の流れを感じておりました。
    「いすゞのショールーム前」
    これ知らない。わたしが来たころにはすでになかったようです。
    同じようにソニプラも阪急の下のしか知らない。
    こっちに来てはじめて教えてもらった待ち合わせ場所は「BIGMAN」
    ミリさんのときはなかったのかなぁ・・・。
    わたしの知ってる大阪と、私の知らない大阪を知る、
    そんな1冊になりました。

    さいごに。
    不思議なもので、関西ことばで書かれている文章は、そのイントネーションで黙読している自分がいる。
    でも普通の文章(いわゆる標準語)を関西のイントネーションでは、今も、そしてこれからもきっと読み上げることはできないだろうなあ。
    これが生まれも育ちも関西か、そうでないかの決定的な違いだと思う。

  • 大阪弁が懐かしくて買って読んだ。
    笑いながら一気読み! おもろかった。
    印象に残った文章
    ⒈ 阪神が優勝したら、また絶対に飛び込む奴がおるで。
    ⒉ 大阪の人は、バカって言われると本気で怒るんやってぇ
    ⒊ から揚げが6個(六甲)と大根おろし付きで、六甲おろし

  • 関西人の私からみて、ドンピシャです!!
    結構、関西人について書かれた本があっても、誇張されてたり、え~~?って思うことが多い中、これは「そうそう!!」とうなずきながら読んでしまいました。
    世代も同じだからかな・・・?

  • 大阪の人にはぜひ読んでほしい作品。
    めっちゃ共感できて、大阪離れた身からしたらすごく懐かしく感じることが多かった。
    懐かしの胸キュン大阪弁は共感の嵐やった。今の恋人が大阪の人(関西人)じゃないからこそ共感できたし、やっぱ大阪の男が恋しく感じる。あのお笑いとは違うキュンとくる関西弁が聞かれへんのが淋しいなって。
    ちょっとしたマンガもあって読みやすかった。

  • 「超」をあらわす言葉のバリエーション
    私の年代ではめっちゃ→むっちゃ→めっさ→むっさ→もっさに加えて、最上級は「ごっさ」だったかな。

    「怖いおっちゃん来るで」は子供にしょっちゅう言ってるけど、これって大阪特有だったのか?

    大阪人の私には「そうそう!あるある!」
    がたくさん詰まった楽しい本。

  • 東京で暮らす大阪人の目から書かれた大阪のあれこれ

    作者のお父さんと同じく私の父も「いらち」です

    「ちゃっちゃとせんかい」「ええから早よせえ」はよく言われました。
    「ドンならん」や「けったくそわるい」や「なんちゃら」や「さっぱりわやや」という言葉でこの先も父を思い出すでしょう。

    それから、確かに待ち合わせ時間に遅れてきた友だちの第一声は、「ごめんね」じゃなく、「ちゃうねん」…でした(笑)

    クスッと笑いながら、そうそうとうなずきどころ満載でした。

  • ある、ある、あははは…って感じで読みました。ほんわかします。2010

  • 【よむ目的】益田ミリさんの視点を知る、大阪人心理しりたい
    【感想】絵も、さりげないところに着目するところも好き。

  • お母さん、女湯、大阪。
    「お」から始まるこの3つのテーマについて書きたいと思っていたらしい。この本は益田さんが生まれ育った大阪がテーマ。
    大阪人と京都人の違いとか、店員の愛想へのこだわりとか、大阪で暮らした経験のある人にとってのあるあるが面白かった。

    以前、大阪で銭湯へ行ったとき、脱衣所に置かれたテレビで新喜劇が流れていた。ぼんやりと眺めていたのだが、何が面白かったのかわからない場面で観客が爆笑して、不安な気持ちになったことを思い出す。
    益田さんが書いているように、いつもの「ワンパターン」のオチを観客は待っていて、演者達もそれを裏切らずに「ワンパターン」の笑いを提供しているのだ。つまり、その「ワンパターン」を知らなければ笑えないということ。
    10年前の、銭湯の脱衣所で呆然としていた自分に言ってやりたい気分だ。「ワンパターン」を知らないから笑えないんだぞ、と。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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