A HAPPY LUCKY MAN

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 33
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334924034

作品紹介・あらすじ

目が回りそうなほど忙しいときに限って、次々と面倒ごとが舞い込んでくるって経験をしたことがあるだろうか?もしそういうやっかいな事態に巻き込まれたとしたら、どうやって切り抜けていく?自分の手に余るものはきっぱりと拒絶する。それも方法の一つだ。何もかも放り出して逃げ出す。人によってはそれがベストの選択かもしれない。後先を考えず全て抱え込んで何とかしようとする奴もいるだろう。まさしく俺がこのタイプだ。これから始まるのは、そんな俺が経験した、目が飛び出してひっくり返るほどに忙しい一週間の物語だ。涙なしでは読めない(笑)お人好しすぎる若者の絶体絶命日常冒険小説。

感想・レビュー・書評

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  • 最近の若者っぽさはないが、学生寮と言う古きよき時代の産物を舞台にすることによって、その部分が鼻に付くということはない。作者得意のとても忙しい大学生の物語。やさしい教授の入院に端を発し、寮監の入院、友人の彼女の失踪、果ては祖父の上京と、これでもかというくらいの問題が降りかかってくる。一つ一つの問題が込み入った関係を持ちながらもうまく解決するさまは読んでいても楽しかった。続編があるようだが、読んでみたいと思わせるだけのできは間違いなくある。

  • アンソロジーで気になった作家さんだったのでデビュー作を読んでみました。

    非常にテンポ良く読めて爽快なお話でした。こういう日常の些細な物語は大好きです。いや、些細な話じゃないかもしれないけど!

  • 先ごろ読んだ「エンドクレジットに最適な夏」が悪くなかったので同作者の代表作的な今作を読んでみました。

    とある大学生柳瀬幸也の寮の管理人が急きょ入院することになり寮長である幸也がその代役を引き受けることに。すると待ち構えていたかのように次から次に厄介事が芋づる式に増えていき・・・

    なんかすごいですね。まるでギャグのように行く先々で待ち構えている厄介事w
    読んでいて、まあ、気付くんですが「これが段々とつながっていくんだろうなあ・・」という。ベタですが、まあ悪くない。エンターテイメント色が強いお話。

    と、「エンドクレジット」の感想をコピペw
    いやこれ同じだよな。話のつくりが。厄介事の内容は違うけども。

    でも考えてみたらシリーズものの探偵ものとかだって「殺人がおきて」「探偵が推理して」「解決」なわけだしね。その殺人の内容がいつも違うってだけで。だとしたらこれだって問題ないといえばそうか。うん。おもしろければありか。

    最後に次回作的なことが仄めかされてますが、刊行されたらじっくりと読んでみたいと思います。きっと同じ感じなんだろうけどw

  • この作者さんの作品を読むのは何気に三冊目。

    これは、今まで読んだ3冊の中で一番面白かった。
    ドタバタコメディーっていう印象も強いけど、
    このどたばた具合から目が離せなくなって、
    あれよあれよと言う間に1週間が過ぎ去って読み終わる感じ。
    しかも一つ一つの問題が分かれてるんじゃなく
    一つに繋がっていく感じも面白い。

    最後のメイン(?)とも言える問題の解決は
    そう来たか!って感じで無理やり感もあったけど
    次回作が期待できる終わりだったので、まぁ◎。

    しかしながら、やっぱりこの作者さんの主人公の性格が
    本当似ています!!
    今作も含め、本当お人よし!やさしい!
    前回も言いましたが、わたしはこういう性格の人は
    やっぱり好きなので読んでいて気持ちいいですけど(笑)

  • 2009/09/28読了
    おもしろい、読み始めたら止まらず2時間で読破。

  • 例によってタイトルのみ見て適当に選んだ一冊なのですが…。
    このタイトルに飛びつくオレは病んでいるのでしょうか???

    読了後、さらにその思いが強くなりました(笑)
    主人公のなんでも引き受けてしまう性格がオレと結構かぶってて。
    いやいや、別にいい人ぶってるわけじゃないですよ。
    本の中では、ラストに向かっていくにつれて、山ほどあるトラブルが1つづつ解決されていって、最後にはハッピーエンドになるわけですが、現実はなかなかそういうわけにはいきません。
    トラブルが解決すればいい人になるのですが、そうでなかった場合は…。
    わかりますよね???
    他の人から見れば、良くてお人よし、悪けりゃただのおせっかいですからね〜。
    それがわかってて、それでも人からのお願いを安請合いしてしまう自分自身に疲れ、気づけば病んでいるのかなって。
    立派な精神病です!?

    話はだいぶずれてしまいましたが、この本『A HAPPY LUCKY MAN』サクサク読める肩の凝らない1冊でした。
    普通の人なら、病んでしまうこともないでしょう。
    オレの場合、前半のトラブルが続発…というか人にトラブルを押し付けられるとこなんかは若干イライラし病んでるのか!?みたいな余計なことも考えたりしましたが、後半そのトラブルが解決していくところは、スカッとした気分で読むことが出来ましたね。


    いいんです!多少ご都合主義でも。小説なんだから。。。


    この『A HAPPY LUCKY MAN』通勤電車でとかオススメですね。
    軽くて肩凝らないし。

    作者の福田栄一さんはこれがデビュー作だったのと、この本の終わりが続編を期待させるような感じだったので、ネットで検索してみたところ『玉響荘のユーウツ』『あかね雲の夏』と他にも2冊だしてるようでした。
    読んだらまた書きますね。

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著者プロフィール

1977年、愛媛県生まれ。東京都立大学(現・首都大学東京)法学部卒業。2003年『AHAPPYLUCKYMAN』で光文社よりデビュー。ミステリー、青春小説、コメディなどさまざまなジャンルの作品を執筆。近刊に『夏色ジャンクション』(実業之日本社)、『春の駒 鷺澤家四季』(東京創元社)などがある。

「2016年 『雪桜 牧之瀬准教授の江戸ミステリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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