風の浄土

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 14
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927691

作品紹介・あらすじ

一一七四年、源義経は源氏再興を目指す草ノ根党の面々とともに、平家の追討を避けるべく奥州・平泉を目指す。奥州藤原氏の三代・藤原秀衡に迎え入れられた義経は、京に勝るとも劣らぬ賑わいと、立ち並ぶ寺院の壮麗さに息を呑んだ-。一体どのような人物が、これだけの都を作り上げたのか。初代・藤原清衡の都づくりと、源義経の人生を描く歴史巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 義経が奥州に行くところから、間に清衡を挟んで、義経の最後まで、この構成は面白かった。しかし、相変わらず、この作者は、結末(最後)が物足りない。これだけの物が書ける人なのだから、もう一工夫して欲しい。他の作品も同様。

  • 奥州平泉の成り立ち(初代藤原清衡)と
    滅亡(三代秀衡、四代泰衡と源義経)を、
    浄土思想を骨格に添えて展開した歴史小説です。

    時代考証は少し?な部分もありますが、
    お話の展開部で、「義経北行伝説」を、
    独自の解釈で組み込んでいる点も、面白ぃと思います。

    それだけに、
    ラストの盛り上がりに欠けてしまった点は、惜しぃ…。
    でも…、これは、義経記の宿命ですね…。

    もぅ少し重厚感があってもよかったかな~って思ぃますが、
    まだまだ、義経記のエピローグ程度のマイナー度ですから、
    この程度のボリュームでいいのかもしれませんね…。

  • 主人公が義経かと思えば、平泉の基礎を作り上げた清衡かと思えたりと、一冊にまとめるには年代幅がありすぎたかなという感じです。
    いっそのこと、清衡のみでがっつり書いて貰った方が面白かった気がします。
    最初と最後で源平の物語が挟むので、どうも疲れます。
    上下巻ぐらいで、どっしり書いて貰えたら嬉しいかも。

  • 奥州藤原氏は何故簡単に滅んでしまったのか。
    初代・清衡が理想とした平和な楽土が仇となってしまったのか。
    太平の世を謳歌していた平泉には戦乱を勝ち抜いた鎌倉軍を
    相手にするのは厳しかったってことなんでしょうね。

    後三年の役以降、清衡が如何にして今日に匹敵するほどの都を
    奥州に作ることができたのか。
    あまり取り上げられることのないエピソードは興味深かったです。
    また鎌倉政権の見方も興味深い視点だったと思います。

  • 義経目的の人は目的に合わないと思います。

  • 平泉という土地を媒介として、源義経と藤原清衡を描いた作品。

    1冊で2人の人物を描くので、どうしても掘り下がりきらないのは仕方なし。
    でもむしろ清衡は清衡だけを掘り下げてがっつり読みたかったという印象。

    義経というよりも、秀衡の息子たちをもっと読んでみたいと思いました。
    忠衡とか国衡とか。

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著者プロフィール

作家

「2013年 『天明の密偵 小説・菅江真澄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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