- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334928902
感想・レビュー・書評
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向井シリーズ第2弾。
父親が犯人とされた首切り殺人事件の真実を探る新聞記者の周防と、医療ミスの疑いのために心臓麻痺で亡くなった患者の死因を調べる向井の2人の目線で前半は描かれる。
そこに目黒で発生した中学生の死体遺棄事件を調べる捜査一課の話も入り込んできて、登場人物も多く、なかなか話が繋がらない展開に少し飽きてしまう部分もあったが、周防と向井が知り合い、協力して事件を追うようになってからは、一段と面白さを増す。
しかし、第1弾の時も思ったが、向井がトリックを見破る時は不自然極まりない。トリックは他の作品では見かけない、かなり本格的なもので、凄いとは思うけど、向井の「長いものにはまかれろ」の日和見キャラが突然見破るのは、どうかと…
前作で今後コンビを組むのかと思われた恋人の美咲もほぼ登場せず、何となく登場人物の使い方が勿体ない気がする。
トリックが本格的でかなり難解なだけに、キャラクターの作り込みも今後に期待したい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
7月-11。3.5点。
厚労省向井シリーズ。ペースメーカーの誤作動による死亡、調査すると裁判官の子息。心筋梗塞、これも裁判官の子息。
ある事件の死刑判決の関係者が、続々被害。
また、人権派弁護士の子供も誘拐される。
真犯人は、死刑を免れた元犯人なのか。
前作もそうっだが、トリックの視点が独特で面白い。ラストは二転三転させ、あっという間に読んだ。次作も期待。 -
題名がピンとこないような。
盛込み過ぎの所があるかも。 -
2018.9.8
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「実父が犯した殺人事件を追う記者」、「医療ミスの調査から事故に見せかけた連続殺人事件に気付く厚労省職員」、「弁護士の息子誘拐事件を追う刑事」の三つの話が平行して進みます。これらが徐々に繋がるさまが絶妙で惹き付けられます。文章も読み易いので楽しめました。
しかし、設定や殺害方法に無理がありますし、二転三転する真相も読者に与える情報が不足しているので取って付けた感が否めないなど、全体的に粗さが目立つ作品でした。 -
「身内を殺された者の怒りは決して消えることが無い」
夕刊ニッポンの記者、周防正孝が抱える憂鬱。
遺族が抱える犯人への怨恨。
読み進めて行くも、切なくて哀しくて。
トリックの謎も、絶妙のタイミングで明かされており
謎は綺麗に回収された。