- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334950859
感想・レビュー・書評
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世の中の外交政治経済のポイントを網羅した本。論理明快に書いているので参考になる。ただし、ツッコミは浅い。致し方ない。
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マスコミが意図的に歪んだ情報を選別して流しているとのことで、普段のニュースでは知る機会が少ないことが、多くのテーマで書かれています。
年金の将来や、全国のインフラ老朽化、医療の発達による弊害など、国民の不安を煽るようなことは国が一定の規制をしているのでしょう。
個人的にはサルのクローンの話や豚の臓器移植等のテーマが印象的で、人間はどこまでこの生命操作の領域に踏み込むのか、想像もつかない未来が待っているのだろうなあと感じました。 -
辛坊さんの本は2種類あって、メールマガジンを再編集した角川から出ているものと、FLASHの連載に加筆した光文社から出ているものがあります。こちらは光文社版。大体角川と光文社交互に出ています。で、FLASHという雑誌の読者層とメールマガジン(有料)の読者層では全く両極端なのは容易に想像がつくように、かなり軽い文体となります。そしてどちらかというと身近な話題が多くなります。舌鋒鋭いのはやはり角川の方ですね。こっちに小難しい事書いても読んで貰えませんから……
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『そこまで言って委員会NP』等の司会者を担当し、盲目のセイラーとヨットで太平洋横断を試みるも海洋生物との衝突により、自衛隊に救出された辛坊治郎さんの著書。
前作の『こんなこと書いたら日本中を的に回す本』は、まだ読んでいないが、前作のほうが面白かったのかなという読了後の印象。
現在の日本の政治や経済、年金問題や海外との外交問題、医療技術等に踏み込んで書いてあったが、普段のメディアでの主張や発言を見ていると、もっと書くことがあるだろうにと思ったのがその理由。
北方領土問題に関しては、勉強になることが多かった。
日本とロシアの間で最初に国境線の話がまとまったのは、江戸時代末期の話で、千島列島択捉(えとろふ)島と得撫(うるっぷ)島の間に引かれたことが最初。
樺太については、「日露混住の地」とされていたとのことなので、これが「北方四島は日本固有の領土」という主張の根拠になっている。
その後、「混住の地」となった樺太で、面倒なことが起こり始めたことから、樺太の権益をロシアに譲り、千島列島全部を日本の支配下に置くことで話がまとまる。これが「千島樺太交換条約」のこと。
やっぱり歴史的には間違いなく、千島列島全てが日本の領土。
ただ、旧ソ連が当時の中立条約を破って攻め混んできて、北方領土を支配している現状は置いておいたとしても、戦争に負けて放棄したんだから、現実的に歯舞、色丹の2島返還で仕方がないという日本政府の考えもわかるっちゃあわかる気がしてきた。
70年以上支配され、現地に住んでいる人もいて、それを黙って?みてきた歴史を考えると、トランプ大統領がアメリカファーストで、日露間の交渉にそこまで干渉しない今こそ、2島返還の交渉を進めておくことも大事なのかなと。
日本、アメリカ、ロシア、中国、南北朝鮮、それぞれの国の思惑や今後予想される世界の動きを考えると、ロシアとの領土問題をしっかり解決させておくのも手だと思った。
この本を読んで、考え方は広がった。
マスコミは所詮スポンサーの言いなりで、大きな勢力の主張するイメージを視聴者に植え付ける。
それでも新聞離れ、テレビ離れが進み、少しは考え方が分散されるようになってきたとはいえ、世の中はちゃくちゃくと動いているし、失われた20年と言われるように、日本はここ数年、規制や倫理観の高さも悪い方向に働き、世界から置き去りにされつつある。
現状に満足なんてせずに、危機感を感じてもっともっと世界をリードする国でありたい。