モンスターマザー 世界は「わたし」でまわっている

著者 :
  • 光文社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334975289

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  • どの世代にもキレる人たちが多くなった。突然怒りだす老人、子どもの学校に表われ理不尽な要求を突きつけるモンスターペアレント・・。これは個人の問題じゃない。著者は長年「お母さん」を取材してきた。10年前には団地内の駐車場で水遊び用のビ二ールプールを持ち出し母親は交代で子どもを見たり買い物にでかけたりするチームワークが存在していた。二〇〇〇年に入ると各家庭がそれぞれプールを駐車場に持ち込み「共用プール」はなくなった。そして五年後、駐車場を個人使用するのは不公平、自宅の浴室で遊ばせればいいとの意見「個人のことは個人で」と母親同士が決めたそうだ。コミュニティ交流の力が落ちてきている。人とのふれあいはお散歩ペット友達くらいなのか?プライドだけ肥大し自己保全でガチガチの人々が増加している。著者はいう。「親になるための基本的な学習と免許証が必要ではないか?」と。

  • 3000人の母親を15年間に渡っておい続けた著者の渾身のルポルタージュ。運動会にピザの宅配を頼む、子どもよりも自分が可愛い、おしゃれじゃないと恥ずかしい。そんな母親達を作った社会、その母親、夫。取材に裏づけられた真実に打ちのめされると同時に自分の中にもある自分だけの常識に気付き、怖かったです。

  • クレーマーの中でも学校を中心に暴れる母親をモンスターマザーと言うそうで、「給食にピーマンを出すな」とか苦情を言うような親が増えているそうだ。逆に極端に「しつけ」や教育熱心な親も多くなっており、このように一部が高く残りがズッポリ下に落ちている状況をルーズソックス現象ともいうらしい。すごいクレームの例を沢山見られるかと思って読み始めたが、あげられている実例はあまり大したことがなかった。考察も今一つ深みに欠ける。

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著者プロフィール

ジャーナリスト。家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに取材。豊富な取材実績と現場感覚をもとに、多数の話題作を発表。出版のみならず新聞連載、テレビ出演、講演会など幅広く活動する。
主な著書に『スマホ廃人』(文藝春秋社)、『ルポ 居所不明児童~消えた子どもたち』(筑
摩書房)、『ルポ 子どもの無縁社会』(中央公論新社)、『子どもとスマホ~おとなの知
らない子どもの現実』(花伝社)など。日本文藝家協会会員。
公式ホームページ https://ishikawa-yuki.com/

「2018年 『人生を豊かにするスマホとの付き合い方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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