ジョン・ブラウンの死体 世界探偵小説全集 (18)

  • 国書刊行会
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336038487

感想・レビュー・書評

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  • めちゃくちゃするする読める!マクドナルド警部やジャーナリストのヴァーノン、ルデル、アン、村の人たち、すべての登場人物が魅力的だ。特にマクドナルド警部の物腰の柔らかい紳士なところ、それでいて熱い血が流れているところ、友のためなら如何なる手段でもとるところ、いやはや素敵である。ファンになりそうだ笑 

    ジョンブラウンの死体という三重の意味が込められたタイトルも深い。
    犯人もあっと驚いたし、マクドナルド警部の謎解きも丁寧で納得がいく。
    また、ラストの「車輪を回し続けていたのは、老浮浪者の魂だったんだ」という台詞がとても良い。

    この作者、女性だったんですね!他の作品も読んでみたい。

  • マクドナルド警部モノ。瀕死の浮浪者が残した奇妙な話と、海外から戻ってきたばかりの売れっ子作家の剽窃疑惑、そして失踪…という全く関係のなさそうな(唯一の共通点はその事件の起きた地方が同じという事ぐらいの)複数の事件。さらに現地で調査をしていたジャーナリストの殺人未遂まで起きて…。

    メタ的な読み方で申し訳ないが、読者の立場からすると、こういう一見関係なさそうな複数の事件って絶対どっかで絡んでくるんだろ?という視点で本を読んでしまうのは必須なわけで。そうすると、そこにはそうなった「必然」の理由付けを求めてしまう。で、本作は「偶然」起きてしまったこの事件達をつなぐ「必然」の理由付けが鮮やかで、見事な英国ミステリでございました。

  •  イギリス南西部の荒蕪地で怪しげな男を目撃した浮浪者が襲撃されて遠くへ連れ去られるという謎めいた事件が起こり、それとは別に近くの人里離れた海岸の家に滞在する有名作家に盗作疑惑が起こる。前者に興味をもった警部と後者に興味をもつジャーナリストがたまたま知り合いで、それぞれの思惑をもってともに現地に赴く。一見無関係の二つの事件がひとつにつながり、意外な結末が明らかになる。イギリスらしいというか地味なストーリー展開と見せかけて最後にひっくり返して見せる。なかなかうまい。

  • 2014/11/13購入

  • 2014年10月14日、松阪BF

    1997年2月20日、初、並、帯無
    2015年2月16日白子BF

  • <pre><b>1920〜40年代、英米の本格探偵小説は、クイーン、
    カー、クリスティーら輝かしい才能の登場とともに
    黄金時代を迎えた。不可能犯罪、アリバイ破り、名
    探偵の活躍。魅力的な謎、巧みなミスディレクショ
    ンと論理のアクロバット。パズラーの頂点をきわめ
    た本格派の傑作をはじめ、不当にも紹介の遅れてい
    た巨匠の代表作、幻の名作を多数収録、永遠のクラ
    シックを厳選して贈る夢の探偵小説コレクション。
     瀕死の浮浪者の話に興味を持ったマクドナルド警
    部が調査に乗り出すや、袋詰めの死体、殺人未遂、
    盗作問題と、事件は複雑な展開を見せ始めた。クリ
    スティーのライヴァルとして人気を集めたロラック
    の最高傑作。</b>
    (国書刊行会オンライン・ブックショップ紹介文 より)

    資料番号:010472454
    請求記号:933.7/セ/18
    形態:図書</pre>

  • 派手さは無いんだけど無理なくまとまった綺麗な作品。発端の魅力がかなりあって物語にうまく引き込まれる。事件の経過もすこしづつ地道に進んでいく感じで、飽きそうなもんだけど登場人物の魅力とかここしかないというところで事件を起こしたり何かが判明したりでうまく読み進まされる。犯人がどうとかではなく、ホワイダニットとしてかなり楽しく読める。こういう雰囲気好き。

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