自殺じゃない! 世界探偵小説全集 (32)

  • 国書刊行会
3.50
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本棚登録 : 26
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336041623

感想・レビュー・書評

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  • 何かで高評価だったので読みたくて。マレット警部が休暇中のホテルで出会った印象的な老人が翌日亡くなった。自殺ではないことを証明するために奮闘する息子と娘とその婚約者。素人探偵ぶりや弁護士の態度が面白い。意外な結末に驚いた。

  • ずっと読みたかった作品。休暇で古い館を訪れたマレット警部は、そこである老人と出会うが、その老人は意味深なことを言い残し翌日遺体で発見される。自殺と思われたが、老人の子どもたちが、自殺じゃない!と独自の捜査を開始する。

    犯人の意外性はあったが、謎解きが中心というわけではないため、少し物足りなさはあった。

    作者のシリアルヘアーは判事で、それゆえしっかりとしたリーガルミステリになっている。解説によれば、ヘアーは犯人が明らかになった後のこと、つまり犯人を【指摘】のみでなく【検挙】できるほどの証拠の提示、動機の解明などに重点を置いているのだとか。
    たしかに、たいていの推理小説は犯人を名指ししてそこで終わりだが、その後のことまで考えるのは、ヘアーが判事ゆえだろう。

  • 2020/11/16購入

  • この作品はまあまあ不協和音が
    ジャンジャンなりそうな作品です。
    兄弟仲も悪けりゃ
    妹の婚約者とも仲が悪いと来た。

    ここまでけんかして事件を解決している
    人のレベルがどん底のミステリーは
    あまりないかと思います。

    事件は兄弟の父親が
    自殺した(?)ことから始まります。
    でもどうも自殺じゃない。
    だけれども、保険会社は自殺と
    自殺での保険が認められない期間だと
    彼らを突っぱねます。

    この不協和音3人は
    自殺の事実を覆そうと
    躍起になりますが…

    まあ出てくる事実は
    アンフェアではないものの、
    ウソだろ?とは思うことでしょう。

    だけれどもところどころ
    仕立て人は怪しい行動は
    見せているんですよね。
    まあ、ぼろを何度か出しているんですがね。

    人によってはこれはきついかも。

  • とても現実的な物語。物足りなく感じてしまうのは、自分の好みの問題だろう。

  •  このシリーズでは2作目のシリル・ヘアー。こちらの方がよほど気が効いていて楽しめた。滞在先のホテルで睡眠薬自殺したと思われた老人。自殺では多額の保険金が下りないので、事故死いや他殺だと言い張る息子たち。警察はとりあげないので、自分たちでなんとかしようと素人捜査を始める。いかにも怪しげな同宿者たちを一人一人洗ってゆくと、意外な事実が次々に表れる。最後はあっというどんでん返しで幕となる。偶然とはいえ怪しい状況が重なりすぎではあるけれど、よくぞ考えたなという自己矛盾した状況がなかなかうまい。登場人物が少なく最初から整理されているのですんなり筋書きに入りこめて読みやすいのも好印象。佳作。

  • <pre><b>マレット警部が旅先で知り合った老人は、翌朝、睡
    眠薬の飲み過ぎで死亡していた。検死審問では自殺
    の評決が下ったが、それを信じない子供たちは素人
    探偵団を結成。調査に乗り出した。英国ミステリの
    醍醐味。</b>
    (国書刊行会オンライン・ブックショップ紹介文 より)

    資料番号:010472579
    請求記号:933.7/セ/32
    形態:図書</pre>

  • 1490

  • いやー、楽しめた。古き良き英国本格って感じで。静かに進行していく捜査とか、いいところで盛り上がる話の筋とか。地味っぽい印象だったけどすべてが終わってみれば、犯人色々と四苦八苦していたというやたらと皮肉な内容。クライマックスの二転三転する意外な展開はハラハラし通し。

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