あれから

著者 :
  • 幻冬舎
2.89
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本棚登録 : 101
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344016385

作品紹介・あらすじ

高校1年の千幸と中学3年の夕美姉妹は、ある朝、父が電車内で痴漢をし、咎めた男性を線路に転落死させたと知らされる。二人は偶然出会った大学生たちの力を借り、父の汚名を晴らそうとするが…。10年後、看護師として一人働く千幸の前に、忌まわしい過去を彷彿させる女性が現れる。そして、哀しくも驚くべき真実が明らかになる。

感想・レビュー・書評

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  • 新聞で確か中央線の「駅」という内容で取りあげられていた。
    おもしろそうと思って読む。が、「なんだかなー」という感じ。
    ミステリーなのか、重いはずの出来事のことなのか、家族のことなのか、恋愛のことなのか?どれもこれもといううちに終わってしまった。

  • 痴漢は許せない犯罪です。でも同時に晴らせない冤罪も多く、些細な割には馬鹿にできない犯罪でもあって。しかもこんな事情まであっては(これって現実にありますよねえ)。
    過ぎ去ってしまえば、それは単なる「過去」なのかもしれず。忘れてしまうことはできなくとも、いつまでも前に進めないのも苦しいこと。彼女たちの意志によって見出された希望が、少し暖かな気分にさせてくれる作品でした。

  • 2021.2.21-381

  •  遠山千幸が笹本からプロポーズをされるシーン、看護士の千幸の病院に野中瑞江が救急患者として入院する事になった
    シーン、から物語りは過去へ遡る。
     高校生の千幸、夕美姉妹の父周一が、痴漢行為を見咎められて、勇気ある青年と争いの末突き飛ばして線路に
    転落して轢かれて死なせた犯人と間違われ自殺してしまう。父の疑いを晴らすため駅で目撃者を探す中で大学生の笹本
    と遭う。野中瑞江はその青年の妹だが、青年、均は借金を返すために家出して来た瑞江を美人局として痴漢・金請求を
    しようとしての出来事だった。
     家出した瑞江と出会った笹本は周一の無実を言えないまま、再会し付き合い始めた。瑞江、笹本とも千幸に真実を
    打ち明ける事になる。一時は婚約破棄の勢いだった千幸だが、真面目な笹本を思い直し、連絡を取る。

  • 痴漢、冤罪、美人局、罪の告白。
    あれからどれくらい経ったのか。なにを今更。
    誰も救われない。

  • 高校生と中学生の姉妹。
    ある日突然父親が倒れて救急車で運ばれ、自宅には刑事がくる。そこで告げられる衝撃の言葉「お父さんが痴漢をして、女の子を助けた男性をホームに突き飛ばし、殺してしまった」

    しかも、父親は意識が戻った後、刑事たちの目を盗んで病室から飛び降り自殺。妹はその後自殺。母はアル中になったあと死亡。

    絵にかいたような不幸に見舞われながらも看護師として働く姉の元に、当時の痴漢の被害者が患者として現れる。

    そして知る。あの痴漢騒ぎはただの美人局だったと。

    恨みに思って復讐しようとするが、直前に改心した患者に謝られてしまい、許してしまう。

    どんなに謝られても、どんな事情があっても許せない事はある。でも作中でも言われているとおり、まだ若いんだから未来に向おう。

  • ホントだ・・・

    いくつかのレビューで語られているように、
    題材には心ひかれたものの、なんとも中途半端な印象・・・・

    真相を知ってショックを受けて
    翌日にはもう晴れ晴れしい気持ちでめでたしめでたしって、マジ?

  • やり場のない怒りに襲われ続けました。

    最終的に主人公の希望が見出せる終わり方だったから、安心しました。

  • 読みやすかったです。

  • 「父親が痴漢した疑いがあり、それを咎めた人がはずみで事故に遭ってしまった」という設定は面白かったが、なんとなく消化不良だった。

    題材が面白いのでもっと展開できると思う。

    しかし、実際に起こると迷惑な話だ。
    自分の父親にも起こり得る話なので、ちょっと怖くなった。

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