- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344018358
感想・レビュー・書評
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知りたかったことがたくさん、書いてあった。
Coccoのことを知りたい知りたいと思っていた。
Coccoの綴る文字は思った以上に美しく、この人は本当に文章や詩を書く才能があるのだなあ。と思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Cocco初の小説。
もう、本当に、Coccoだ!って世界観。
他の人にはまねできない、世界観でした。
今現在、軽いノリの小説に傾倒していた私には
ちょっと重たくって、読むのが辛かった。
でも時期が来たらまた読みたいと思う。
沖縄という独特の風土がつたわって、
いまこの時分に小説を出したのは、
沖縄を多くの人に分かってもらいたいという彼女の想いだったのかなあと思った。
その生活は、私がイメージしていたよりもきれいではなくて、
『沖縄は楽園だ』という本州にすむ人たちの理想を打ち砕き、
沖縄に対してのイメージを改めさせられた。
折しも、普天間基地問題で取りざたされる昨今で、
『南の楽園』リゾート地としての面以外での沖縄を、
人々が知るときなのかも。 -
生々しく、ぎゅうっと、Coccoが詰まっているような。
感受性が強くて、強くて、
それを目の当たりにするとくらくらする。
初期の歌を聴いているような感じ。
由希の切実さ、いらだち、不安、怖さ、警戒心、みたいな。
そういうものにきりきりしながら惹きこまれていく。
中学生とか、高校生とか。
10代でこれを読むとさらに強烈なんじゃないかなぁ。
終わりと最初を合わせると、
わりと前向き、というかその先に見えるものは暗くなくて。
「まだ生きている。」というのと、
「何てこった。きれいな空だ。」というところがいいなぁ。
お姉ちゃんとの関係のところがすごく印象に残ってる。
妹なんてつきつめていけばみんなああいう感じなのかも知れない。 -
沖縄には、そして、那覇の街にはまとわりつくような湿気がある。
強い明るさと、同時に、深い暗さがある。
今より少し昔の那覇には、より色濃くあざやかにそういう風景があっただろう。
少し胸が痛くなるくらいに懐かしくなるような、いつかの那覇の、沖縄の風景と人々が、湿度ごといっしょに切り取られ、しっかり物語の中に息づいている。
Coccoは「歌」の人なのは間違いないけれど、「言葉」の人でもあるのだな。
映像を喚起するような、彼女らしい言葉が、予想していた以上にきちんと「物語」を織り上げる言葉として機能している。
「自伝的」な物語としても、いわゆる「思春期」の普遍性のある物語としても、力のある小説だと思う。
いつか、続編を書いてくれないかな。 -
苦しい時の「出口」を見つけた15歳時の作者の自伝。誰しも「出口」を見つけられなければ「切れた」り、「爆発」したりしてしまいます。思春期のお子様を持つ親御さん…子供さんのためにも、ご自分のためにも一読してみては?
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否応なく進む時間に対し「今」しか生きることの出来ない自分。
様々な違和感を抱えながら生きる思春期の少女を描いた、コミカルな文体にCoccoの感性が映える一冊。 -
coccoの初の小説。
出だしから、あぁcoccoだ~というかんじです。
どこにも「自伝」とは書かれてないけど、
主人公のモデルはご本人なんだろうなぁ。
家族構成とかそのままだし。
どこまでが事実で、どこからが創作なのか考えると、
怖いような、でも「あるある」という気もする…
「でも今がいらないんだ」という言葉が
印象的です。 -
Cocco初の小説。海はいつだって優しい。
自伝的小説です。中学時代の風、色、匂い、全部詰まっています。
自分の意思とは裏腹に、身体だけ、友達だけどんどん大人になっていってしまう恐怖。
取り残された自分の孤独と、自分への不信感。ああ、それなのになんて空は青いんだろう。 -
coccoが小説出した。
3歳からはじまって、中学校の1年生のところまでの女の子の物語。
思春期ではかたづかない想い事。
汚れていることと、美しいことが 同じことであれば良いのに。 -
本屋で見かけ、速攻買った。Coccoさんの言葉に触れたかった。
『ママ譲りの赤毛』。覚えのあるフレーズ。Coccoさんの描く世界が、歌詞とは違う具体性で目の前に広がる。何だか不思議な気分だった。
そういえば、絵本やエッセイはまだ手に取ったことがないなぁ。どこかで見つけられるかなぁ。