職業治験 治験で1000万円稼いだ男の病的な日々

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 162
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344024496

作品紹介・あらすじ

まだ開発段階の「新薬」を飲んで飲んで飲みまくり…。その薬のデータを取るために採血の連続。治験歴7年、トータル入院日数365日、採血数900回。報酬金額1000万円。割がいいのか、悪いのか。絶対にオススメしないお金の稼ぎ方。

感想・レビュー・書評

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  • 大学を卒業して以来、ほとんど仕事につかず治験のみをなりわいとしている男性の話。著者は観察力があり文章も上手、お兄さんが医者、英語が出来る人物。

    笑いながら読み進め、終盤にかかりエンディングが近いと思いきや最後の最後のどんでん返し。映画ならパンクロックかB-Boy的なヒップホップが大音響で流れるエンドロールに突入、的な終わり方。

    2013年発行だけどAmazonで買った本は7年経った今も初刷。この人物はバックパッカー本も出しているので、治験で稼いで旅をしている模様。システムの隙間で生き延びている人物のようだ。

  • 「治験」、承認前の薬の安全性、有効性の確認のためにおこなわれるが、その体験談。なぜ、そこに至ったのか、これからどうしていくかなども書かれていて興味深い。薬を注射して、定期的に採血をして、20日間の入院で50万円は人によってはおいしい話だろうと思う。自分も出来るかなと思ってみたが、最初の数ページで50歳以上の募集は少ないと書いてあり、さらにBMI25以下でないととかの条件もあるらしく、読み始めで挫折(笑)。 昨今はジェネリックの治験が増えていて、安全性が高いとか、ただ、治験されるだけでなくよく勉強していると思う。

  • プロ治験による治験3例。

    治験についてはもちろん、製薬業界や病院の裏まで知れて興味深かった。
    文章も上手く、ルポでも読んでる感じ。

    もっと評価が高くても良さそうな本だけど、
    嫌う人が少なくなさそう。

  • プロ治験者の著者が20代の頃に経験した話。
    読むだけで無理だなってわかるのと大丈夫なのか医療業界?と不安になりつつ、セサミンだけはガチってわかってるのはわかる。
    そして流石にそこそこ研究しつつ参加されている感があったのが面白かった。
    この人今は何をやっているんだろうってのが一番気になるけれど。
    読みやすい文章なのだけれど、なんか人間性が自己肯定感が低くて微妙にきつい。

  • 2021.12.11 朝活読書サロン
    治験で1000万円稼いだ。

  • 治験を収入源にして生活する様子を描いた八雲星次さんの体験記。

    治験という一般的に深くは知られていない世界について、筆者さんが体験して感じたままが描かれています。ポップで手に取りやすい感じの表紙とはだいぶギャップのある内容でした。

    莫大な利益を生み出す新薬のための病院というか治験制度のブラックな部分も、そこに集まる「プロ」の方の闇も、実際に飛び込まないとわからない部分を知ることができてよかったです。

    初回の治験とその次の治験については詳しく描写されていたのですが、それと比較すると海外での治験については描写が少なく感じました。実際にはもっと色々なことがあっただろうし、読んでみたかったなぁと思いました。

  • 20代後半から30代にかけて、男性が治験で生活する話。一般的な生活では触れることがない世界を、実体験をもとに解説してくれた。治験に臨む動機は、楽して稼ぎたいから、とのこと。いろいろな薬が世の中にあり、すべての薬が臨床試験を経ていることは把握しているものの、その実態はよくわからなかった。この本を通して、実際に経験された日本の治験、海外の治験について知ることができた。

  • 【静大OPACへのリンクはこちら】
    https://opac.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BB13644506

  • 治験で生活をする、ある被験者の体験記。

    治験を行う事でお金をもらうことが出来るが、これは給料や謝金といった労働対価ではなく、時間拘束などに対する「負担軽減費」として支払われるそうだ。

    。。。といった事など、世間一般的な生活からはあまりにもかけ離れた「治験」という、世で多くの人々を当たり前のように救っている医薬品が生まれるために無くてはならない行程の内情が綴られている。

    とは言っても、これを全て鵜呑みにして「治験は怖いもの、医薬品業界は怖いもの」と思い込むのはよろしくない。
    逆に「そんなわけない」と世に出回っている医薬品を当たり前に思うのもまた違う。

    真実は被験者および担当した者しか分からないが、多かれ少なかれ人々の代償の下に、現在の医薬品がある。
    「世の中は正しいことばかりでは成り立っていないものなのかも。。」と考えさせられる書籍だった。

    ただ一つ、我々が利用するさまざまな医薬品は、今でもリスクを負う可能性があるという事や治験という膨大な時間と人々を経ているということを忘れてはいけないと思った。

  • この世界観は、普通のサラリーマンでは語れない。読み物としては興味深い。ただ、日本の治験技術に少し不安を覚える

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