- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344032545
作品紹介・あらすじ
江戸城松の廊下で、高家・吉良上野介が播磨赤穂藩藩主・浅野内匠頭に斬りつけられた。浅野は即日切腹の上お家は断絶、吉良は額と背中を斬られただけで一命を取り留めたはずだった。しかし…。衣食住に女にと、何不自由ない暮らしを謳歌する"吉良上野介"だったが、赤穂浪士の仇討ち話を耳にして-。替え玉人生の極楽と地獄を描く"異聞"忠臣蔵!!
感想・レビュー・書評
-
「身代わり」についての扱い方・描き方は、
いわゆるよくある設定だが、
おなじみの忠臣蔵から、美談要素をことごとく取っ払っているのが面白い。
吉良もたいがいだが、浅野内匠頭だってほめられたもんじゃない。
ホントは仇討ちなんてしたくない内蔵助は、あくまで再就職の手段として考える。
幕府の連中は、仇討ちをエンターテイメントとして待ち受けている…
こういった「本当にそうだったかもしれない」
と思わせるエピソードを重ね、
時代小説マニア以外にも通じる平易な文章で、
軽快に語ってみせるのが、この著者の真骨頂ではないかと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
忠臣蔵を下敷きにしたコメディ
でもまあ確かに、バカ殿同士の喧嘩の仇討ちを自分たちもやる気で世間も期待してってどうなんだ。今の感覚で見たら史実というか下書きがもう滑稽(ごめん)
→→皮肉な話を人情話にしてある。
あと、だいぶ下世話(笑)
-
「超高速!参勤交代」の作者の作品。これも映画化されると云うので読んでみたが、まあ面白かった。有名な忠臣蔵をモチーフにしたコメディだが、ほっこりさせるところもあり、なかなかうまく造っている。まあ、ちょっと下品なのは何とも云えないが・・・
-
ちょっと牽強付会ぎみかな?
-
江戸城松の廊下で、浅野内匠頭に斬りつけられた吉良上野介。吉良は額と背中を斬られただけで一命を取り留めたはずだった。しかし…。替え玉人生の極楽と地獄を描いた<異聞>忠臣蔵。
本作の主人公(上野介の末弟)孝証が実在の人物とは知らなかった。そもそも忠臣蔵に詳しいわけではないので、孝証を取り上げた作品が過去にあったかどうかも知らないけれど、身代わりという荒唐無稽な発想はなかなか面白かった。大石内蔵助の描写も味があった。
(B) -
エンディングが分かっているのにドキドキが止まらない
浅野内匠頭をクズ人間として扱うというかなりチャレンジングな事を -
2018.6.18
-
武士にとっての恥〈逃げ傷〉。
その事実を隠蔽すべく、吉良家がとったのは、身代わりをたてることだった。
生活の一変ぶりに一喜一憂する、弟の孝証の姿が、コミカルでたのしい。
全体的に、コメディタッチ。
話の筋やキャラクターがオーソドックスな分、身代わりの奇策ぶりが際立って、おもしろかった。