- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344040786
作品紹介・あらすじ
殺したはずの息子が、目の前に──。今度こそ、私は“いいママ”になる。仕事もプライドも捨て、狂おしいほどの愛情を注いだ先にあるものは何か。無償の愛とは?母性とは?息もつかせぬ衝撃作。母親失格と気づいたとき“ママ”をやり直せるなら、あなたは、何を犠牲にしますか?目標としていた賞を受賞し、脚本家として活躍中の美汐。だが、彼女の心は晴れない。小学校から呼び出され、息子・悠を「支援クラス」に通わせることになったからだ。ある日、美汐は手に負えない悠の首を絞めかけ、そのまま気絶する。意識が戻ると、悠を保育園に預ける初日の朝だった。神様がやり直しをさせてくれる! 美汐は、理想のママになろうと奮闘するが──。
感想・レビュー・書評
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※
あっと驚くラスト。
途中に何度も繰り返される、
母親としての戸惑いと葛藤、
仕事人としての挫折と理想、
妻としての安心と失望、
子供としての渇望と諦め。
主人公(美汐)の気持ちが想像できたり、
悩みに共感できる部分があるため、
どうしても主人公の気持ちに引きずられてしまい
読んでいてしんどく感じる瞬間もありました。
図星だから苛立ったり腹が立ったり、
一緒に疲れ果てた先に待っていた結末に
ほろりとさせられました。
親として、子として、1人の人間として
自分ととことん向き合った物語。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
愛しい息子の首に手をかけてしまった…と思いきや、気がついたら6年前の保育園に初めて預ける日に。もう一度「いいママ」になるべくやり直せるか。
母性とは?「いいママ」とは?考えさせられるテーマだが、まさかの夢オチ…小説じゃなく、育児書ならアリかもしれないが。 -
いいママとは。
母親失格と気づいたとき、子供の首に手をかけようとしたとき、やり直せるならなにを犠牲にするか。
こうあるべきといういろいろな葛藤や、自分が育てられたときの思い出の裏返しなど、気持ちが空回りしてあれしなきゃこれしなきゃという焦りだけが優先してしまう。
母親じゃないけどすごくよくわかる。
190冊目読了。
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『ちゃんとしたママ』
何度も登場するこのフレーズが、徐々に呪いの呪文のように聞こえて来る。
主人公は脚本家として活躍中の美汐。
女性が働く事に理解ある夫と一人息子とのマイホームでの暮らしは何不自由ない生活に見える。
だが息子の悠に発達障害の疑いがある事が判明し、美汐は自分の子育てを後悔し壊れていく。
母性神話に囚われ、自分で自分の首を絞めていく彼女に共感する女性は多いと思う。
けれど母親の『ちゃんとした』完璧さを子供が求めているとは思えない。
子が安心して過ごせる居場所があればそれでいい。
子育てに正解などないのだから。 -
これは私のことを書いているのか、と思った。あの時、こうしてあげれば良かった、なんでそんなことで怒った?いつも仕事、、、と自分自身が後悔したことが書かれていて。過ぎてしまった日々に戻ることは出来ないのだから、これからの子供たちを大事に、、、。
内容は読みやすく、2日で読み終えました。現代の母親のほとんどが仕事をもっているため、子育てて悩んでいる方にオススメしたい。 -
読ませる作品だ。苦悩でのたうち回る母親の姿に胸を掻きむしりたくなった。
正しい、ちゃんとした母親とはどんなものだろうか。そこを目指してひた走る主人公の葛藤と苦悩がよく描かれている。
のたうち具合が半端ないので、主人公の苦悩がいつまで続くのかと疑問にも思ったが、きっちり着地させる手腕がよい。 -
これは面白かった☀︎
いいママになりたくて時間が巻き戻る…
やり直す!
構成が面白くて久しぶりに夢中になって読んだ…