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- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344404755
感想・レビュー・書評
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『ハウスレス』の状態から何とか脱出した著者ですが、また新たなトラブル等が舞い込んできて、懊悩の日々が始まります。一度転落するとなかなか這い上がることの出来ない闇があることを実感させてくれます。
「お前、野垂れ死にする覚悟があるか?」
昔、何かの弾みである人にこう問いかけられたことがある。かつて一度、この本に書かれていることに近しい経験を僕はしたことがある。具体的なことは、精神的なダメージがひどいので書けないけれども、野垂れ死にする、ということはゆっくりとしかし、確実に死に向かっていくことに他ならない。
話がそれてしまったが、一度、路上生活に身を堕とした者が社会復帰をするまでにどれだけの障害が立ちふさがっているのかをもの本はまざまざと浮き彫りにしてくれました。特に印象に残ったのは、子供や家族ををめぐって品川区と壮絶なバトルを展開するくだりでした。往々にして役所の対応というのはここに書かれていることと大同小異なものですが、それにしても、このくだりには読んでいて大変な不快感がこみ上げてきました。
そして、彼と家族との関係も、ズタズタになっていくさまが描かれています。これにはさらに続編があるそうなので、引き続き読んでいこうと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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