- Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344422643
作品紹介・あらすじ
逮捕に必要なのは、記憶、視力、そして直感。3千人もの指名手配犯の顔を覚えた刑事を描き切る、あまりにもリアルな警察小説!
感想・レビュー・書評
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羽田圭介氏をテレビで見てこの人がどんな小説書くのか興味持ったので買った一冊。
主人公の心情が細かく書かれているが、悪く言えば何か小難しい感じがする印象の内容だった。
見当たり捜査より、主人公と同棲相手との関係の話の方が興味がもてた。
見当たり捜査ってのが本当にあるのかわからないが、大変な捜査だと分かった。
次は芥川賞を取った小説を読んでみたいと思った小説でした。
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警察小説でした。
警視庁捜査共助課(?って 本当にある部署かわかりませんが)の方々の お話でした。
手配犯の顔写真を 暗記して
大勢の人ごみの中を 歩いて (昔の刑事ドラマのように 足で捕まえる?!)
逮捕していくお話でしたが
犯人を あげられない ストレスや
何故か 追いかけてるのに 追われちゃったり、
小説ならではの 展開で した。
中国マフィアが出てきた時は
人間関係の構造が こんがらがってしまいましたが
どうにか 納得して読みきりました。
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警察内に『見当たり』という仕事があることがすごく驚きだった。ものすごく大変な仕事だと思った。
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『見当り』→犯罪者の顔を覚えて検挙する →刑事
の苦悩が前半。それが異様に異質に興味深く面白い。深い心理描写に興奮した。後半の 主軸になる陰謀よりも。
一つ一つのエピソードをじっくり読ませるので 『臨場』のようなドラマ化を期待してしまいます。
『見当り』シリーズで続編できたらいいなあ。 -
スリルというよりはリアルな作品。人の顔を何人まで覚えられるのか、忘れてしまう方が多いと思う一方で刑事という職業は記憶と視力と直感なんだと改めて実感。
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テーマが面白かった。
なにか特定の事件を追うわけではなくて、顔を覚えて居るかも分からない街中で探し続ける。
地道過ぎる捜査で、しかも見つけられない日が続くと周りや自分からのプレッシャーが重い。居るかどうかなんて分からないのに、見つけることが当たり前。なんて世界なんだと思った。 -
見当たり捜査。
あんまりない警察小説でした。
人の顔と向き合うことで自分と向き合う。
とても特殊な世界です。 -
見当たり捜査。
手配犯の顔を記憶して、歩き回って探し出すというなんともアナログな捜査があるらしい。
さぞ大変で気が遠くなる作業と想像はつくが、どれだけ大変なのかは想像の域を出ない。
警察小説であるが、こういう切り口で入っていくのは新しく思う。
見当たり捜査で犯人を特定する時の観察眼から、
読まれてしまう"動き"ってあるんだと思った。
今でもおそらくこういう地味な捜査って、あるのだろう。
AIなどでは処理できないこと。
人の努力で成り立っていること。
警察以外にもきっとまだまだたくさんあるんじゃないかと改めて思った。
小説自体は、少し言い回しがくどく、飽きてしまった。
もう少し心理描写、情景描写が短いといいと思った。 -
うーん。。。
見当たり捜査というものを初めて知って興味深くはあったが、うーん。。。 -
警視庁捜査共助課の白戸は指名手配犯たちの顔を脳に焼き付け、新宿の一角に立っていた。一日で百万もの“顔”が行き交う雑踏で、記憶との照合作業を密かに行う。犯人の罪状も動機も関係ない。覚えた顔を見つけるだけ。不意に目の奥が弛緩した。親しみを感じる顔が目に飛び込んでくる。すぐに五百の“顔”が並ぶ手帳を確かめた。間違いない、指名手配されている男だ。来る日も来る日も、勘を頼りに繁華街を彷徨い、いつ現れるとも知れない手配犯を探す“見当たり捜査”。見つける側であり続けるはずだった白戸が見つけられる側に転じたのは、一人の中国人マフィアを歌舞伎町で逮捕した時だった。