- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344431836
作品紹介・あらすじ
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感想・レビュー・書評
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小野一光『冷酷 座間9人殺害事件』幻冬舎アウトロー文庫。
2017年に発覚した座間市大量殺人事件の犯人に迫るノンフィクション。
先に読んだ光文社新書の渋井哲也『ルポ 座間9人殺害事件 被害者はなぜ引き寄せられたのか』とどのような違いがあるのか興味があるところ。
本書の方が恐ろしいまでに生々しさを感じる。
しかし、渋井哲也の『ルポ 座間9人殺害事件 被害者はなぜ引き寄せられたのか』が被害者の側からの視点で書かれているのに対して、本書では著者の小野光一は明らかに犯人側に寄っている。
また、渋井哲也とは真逆で、小野光一は白石隆浩と面会するにあたり、取材費を支払ったり、過剰な差し入れを行っており、その点には疑問を感じた。
読むうちに吐き気を催すような犯行の模様。悪魔のような白石隆浩の思考に絡め取られてしまうのではないかという恐怖。普通の人間にはとても理解出来るものではない。
犯人の白石隆浩と獄中面会を重ねながら著者は事件の真相を浮き彫りにしていくが、突然、白石側から面会を打ち切られる。その後、著者は裁判の傍聴から事件の背後に迫るのだが……
本体価格770円
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僕が読んだのは文庫本ではなく、単行本の方ですが…なかなか読みごたえがあり、面白かったですね! この人の他の著書も読んでみたくなりましたとも…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
この事件が起きて以来、たとえばTwitterなんかでは自殺幇助? のような書き込みは禁止されたとか…どうなんでしょ? そんな簡単に封じることができるとは思えないんですけれどもねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
著者は突然、取材を断ち切られていますけれども、それもまた彼らしいな、と述懐しておりますねぇ…
僕も著者同様、白石と両親との関係が気になりましたね…まあ、確かに重大な事件を起こしましたけれども、父も母も一度も面会に来ないとかね…被告と両親との関係に疑問符を持たざるを得ない印象を抱きました…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
まさにインターネッツというものに何の抵抗もない人たちが犠牲になった事件と言えるのではないでしょうか…インターネッツがあるのが当たり前な世界…今後もまたこのような事件が起きないことを祈りつつ…
しかし、当時よりも現代はさらにネットが物を言うような世界になっているような気がしてならないですねぇ…ええ…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー -
途中で気分悪くなる
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自殺サイトで集めた人を殺害した青年のインタビューや裁判記録より伺えるのは端然としている中に生々しい欲が入り込んでいる事。9人も殺しているだけあって最後の方は解体スピードが上がっているがそれだけでなく別の女性を自宅にあげて並行して作業をしている精神性。恐らくは殺人ではなく処理作業という認識だったのだろうが不気味ではある。
被害者遺族からしたら腹立たしいだろうが本の差し入れ内容を見ても罪悪感もないように見える。
被害者に非は勿論ないけれど自殺サイトを利用するとこのような目に遭う可能性を提示している。 -
自分は持ち合わせてない願望を知れたというのが感想
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被害者遺族になったら誰にどんな理由で殺されても嫌だろうけど、座間の犯人になんて殺されたら本当にやりきれない。
あまりに人の人生を奪ってしまったことへの想いが軽い。お金を貰って遺族のことを話す、遺族が嫌な思いをするとは思わなかったのか、という質問に対して思ったけどおやつが買いたかったとか。
あと何人も殺してすぐ殺したので覚えていませんとか。
知能テストでは通常の人よりIQが高いと出てるとのこと。あまりに私の感覚、常識とは違う人がいて怖い。こうゆう人は死刑になった後でいいので脳とかを調べて欲しい。それで調べた結果、私たちと全く一緒だったらそれこそ怖いが…。
筆者の殺人犯と会ってると爪が歪むという話が印象的だった。
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座間で9人殺害の白石隆浩との面会や裁判傍聴から事件の概要を本にしたもの。被害者への動機や殺害方法ばかりの内容だったのが残念。被告の生い立ち、性格などを知りたかった。それにしても被告は被害者に対して罪悪感を持っていない。自分の命にさえも執着していない。何に対しても他人事のようなさらりとした被告の言動に驚く。ただ家族にだけはこれ以上迷惑はかけたくないという思いが強いのが救いでもあり不思議でもあり。こういう事件、なくなりませんね