- Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344812741
感想・レビュー・書評
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石井ゆかりさんが、胸いっぱいの思いを込めて、本気で書かれた「お手紙」それが、この一冊。
“星なしで、ラブレターを”
愛とか恋とかが綴られてるのではなく、
孤独
あきらめる
約束
幸福
縁
愛…
五十程のメッセージが詰まっている素敵な一冊でした。
買ってから1ヶ月程たつのですが、初めはなんだか少し難しいな…と思って本棚に眠ってました。
最近ふと、また本を開いてみたくなって自分の惹かれたタイトルのページを読んででみたのですが、気づけば、ほぼ読み切ってました。
ことばって、届くときにはすっと届く。
「あじさい」がお気に入り
わたしも、子供の頃からあじさいの花が大好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
石井ゆかりさんの占いが好きだ。
他の占い師さんなら、ネガティヴに書くようなことも、必ず未来に道を示すような文書になる。
この本を読み始めた時、難しいと感じた。
哲学的だなと。
一瞬、読むのを諦めようかと思ったが、読みススメていくうちに、パズルのピースがはまるように、しっくりくる内容と出会う。
それを理解したら、今まで難しいと感じていたことまでが、「ああ、これのことを言っていたのか」と、ストーンと落ちた。
エッセイ。というよりは、詩に近い印象を受ける。
読み終わった後は、ほんの少しかもしれないけれど、目線が変わる。
もちろん、変われない目線も存在する。
それらをひっくるめて自分なんだと思う。
そんな時間を与えてくれる本。 -
深いところに優しさとあたたかさを感じるけれども、甘くはないエッセイ。
この本を読みながら、心の中で感じていた状況に言葉が与えられていくような感覚を味わいました。
「「理解できない」というのは、コミュニケーションの断絶である」とか、
「人の心の中には、その人なりの「正しさ」が存在する」とか、
「怖さを抱えたままその怖い場所に踏み出したときだけ、怖さがなくなる」とか。
書きとめたい言葉が多すぎて、書ききれなくて、何回も何回も、読み返していく本になりそうです。
時には自戒も込めて。
人の可能性を信じること、人を応援していくことの深さを感じました。 -
51のエッセイ。
世の中の誰かにむけて書くんじゃなくて、特定のあの人にむけて書いた方が、多くの人に届くのかもしれない。
今の自分に届いたラブレターは、「約束」「心配」「才能」「集中」「おかえりなさい」。違う日に見れば、また違うラブレターを受け取るに違いない。 -
悲しいことが、なんなのか、
読んでいるうちに輪郭を現してくれます。
今回は”石井ゆかり推し”で」と言いながら、
尾崎さん(札幌ブックコーディネート)がダンボールを抱えて、入ってきたときの「???」な心境ったら。
星占いのカリスマ、石井ゆかり。
「根性論」派としては、「占い」とほとんど
無縁な生活なため、初めて耳にするお名前でした。
その後、仕事関係で、必要に迫られて数冊読んだものの、
これといって、心に波風は立ちませんでした。
でもこれは、圧倒的に別格。
軽んじてました、石井ゆかりさんを。
江國香織さんの空気感と
桜井和寿さんの混沌表現が合わさった感じ。
そして、言葉のセレクトがパーフェクト。
伝わりますかね、この説明で。
特段、励ましてくれてる内容でもないし、
落ちまくってるときに読んだら、かなり強烈で
さめざめと泣いちゃうに決まってる。
なんでしょう、この寄り添ってくれてる感。
ちょっと肌寒くなってくる、秋の読書にピッタリですよ。
星なしで、ラブレターを/石井ゆかり
*札幌ブックコーディネート 尾崎実帆子さんの本棚より
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たしかにあったはずのものが失われる、ということは、
とても苦しい。手の中にあるものを「失うかもしれない」と想像するだけでも、充分苦しい。
人は飽きるし、嘘をつくし、心を変えるし、忘れるし、
矛盾した感情を同時に持ち、考えはあやふやで、命は限られていて、環境に揉まれ、まるで安定なんかしない。
「はじめからなにもないから、一切がなくならない」ということもまた、安心なはずなのにそれだけで、人の心を凍傷にする。
恐怖心と闘うのは至難の業だけど、それをして、
思い切り手を伸ばすとき、なにかはわからないけど、なにかが掴めるんだ。
掴めるものは、望んだものではないかもしれないけれど、
でも少なくとも、恐怖心の中でイメージしたみたいに、伸ばした手首をばっさり切り落とされたりは、しないんだ。 -
人は、自分の仕事、あるいは趣味としてやっていることを説明するときに、何かの言葉を使いたがる。
ライター、教育者、通訳、などなど。
どんな言葉で自分を説明づけたらいいのだろうと、迷う人も、きっと少なくない。
ライターとしてちゃんとしなきゃ、教育者として、通訳として。
石井ゆかりさんは、違う。
占星術師と呼ぶ人、ライターと呼ぶ人、などなど、いるかもしれない。便宜的に。でも、ゆかりさんはそういったものを、さらりと超えてします。石井ゆかりである、ということさえ、さらりと、通り抜けていく。
透明にする力を持っているのが、ゆかりさんなのだ。
何になるでもなく、他の誰でもない私という個性の主張でもなく。
そんなゆかりさんの魅力の片鱗を知る、おすすめの一冊。
星なしでかいた、とても特別な、最初の一冊だから。
もし、石井ゆかりさんのこと、気になって、知りたくなったら、是非、是非、触れて欲しい一冊だと思う。
本のカバーを外したさきに記された、秘密のメッセージも含めて。 -
石井さんの星占いはあなたは運がいいとか悪いとかではなく心の持ちようを教えてくれる。このエッセイも変に説教くさいアドバイスではなく、人の心について考えさせてくれました。写真も素晴らしくてすごく心地いい本でした。
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厚いのでちょっともったり感があります。内容は濃くて面白い部分もありますが、個人的に興味のない話題もあったため後半みるのが辛かったです。
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石井ゆかりさんの、人間肯定感(っていうのかな)の力強さっていいな。限りなく繊細なんだけど、同時にどっかりとした大きな山のよう。時に、ビリー・ホリデイの「奇妙な果実」がそういう内容の歌だったとは初めて知りました。
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非難 という題のページは、私もそんな時期があったし、あのこも…といえる内容だった。石井ゆかりさんの書く文章はすごく感覚的なものを文字にしてるからか、自分の中にストンと入ってくる。