初読み作家さん。
高校野球でバッテリーを組んでいた幼なじみの二人が、野球部を引退して受験勉強を始めて…という青春のセンシティブな想いがあふれるラブストーリーでした。
王道ではあるけれど、互いの気持ちの変化を周囲の様子を取り混ぜ、じっくり丁寧に描かれていて、とても共感できました。
今まで野球で「夫婦」と普通に呼ばれていて、それに何の違和感もなく過ごしてきた悠太と律。
野球というつながりが無くなって、受験勉強のせいでどんどん疎遠になりつつある二人の関係に不満と不安をつのらせてぐるぐるしてしまう悠太の素直な感情に、とてもキュンキュンしちゃいました。
野球ばっかりの高校生活で、しかも唯一無二の律といつも一緒だった悠太には「恋」というものがうすらぼんやりな感じで、自覚がないんですよね。そこが焦れ焦れさせられるし、かわいいのです。
律は何となく自覚症状があり、意識して距離を置いていたけど、用意周到なところもあって将来はスパダリであろう片鱗がみえるところがすてきです。
でも、二人とも不慣れな気持ちに悩んだり戸惑ったりしてるのが端々から漏れてくるのがいとしくて仕方ないです。
全編受の悠太視点なのですが、描き下ろしは律視点で彼の気持ちがめちゃわかりました。…ユニフォームHが思った以上に萌えました。爽やかにエロかったです。
あと、攻のライバル心を煽る古谷と、その後輩の嶋の関係もぜひぜひ知りたいですよ~!
カバー下も面白かったです!!悠太超天然。